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スマート・テロワールの実践者たち

「スマート・テロワール形成講座」成果報告会


当初案にはなかった枝豆は、「だだちゃ豆」として全国的なブランドになっているが、連作障害が著しいので、輪作に取り入れられれば意義は大きい。また春小麦は、国産小麦粉を使ったパンの需要の増大に応えるものである。
なお馬鈴薯に関しては、湿田由来の低地は栽培に適さず、また庄内平野の低地は高温に過ぎるため、主舞台を月山高原の農家に移して取り組みが続けられている。

畑作物を使った農工連携・商工連携

農家の収益性向上のためにも、地産地消による地域内経済循環拡大のためにも、畑作物の加工による地域内消費の促進は重要である。山形大学農学部では、馬鈴薯、大豆、小麦のそれぞれについて、地域の加工業者、商業者と連携を深め、加工食品の開発と販路拡大に取り組んだ。
引き続き、中坪あゆみ助教の報告から、筆者が聞き取った概要を、筆者の観点から要約して記す。
馬鈴薯については、全国的にフレンチフライやポテトサラダ、ポテトチップなどの需要が多いが、庄内は国内の主産地ではないため、それらの加工業者がいない。そこで地域の総菜店と学校給食をターゲットに、月山高原産じゃがいも100%の「スマート・テロワールコロッケ」を開発した。うち2種には耕畜連携の成果である豚肉とベーコン(後述)を使っている。どうしても値段は高めだが、軌道に乗れば、今後は農家と民間事業者へ事業を移行させていくという。
大豆は、協力加工業者が豆腐、醤油、味噌に加工し、協力小売店で市販されている。
小麦は、製麺用、製パン用として、国内産の需要が急拡大している分野だ。庄内は、全国的に有名なイタリア料理店アル・ケッチャーノを筆頭に、地元食材を使った洋食店が急増してきた地域であり、ベーカリーやラーメン店も多い。麦きりという郷土食の麺もある。製麺業者もあるが、山形県内で従来生産されてきた品種の「ゆきちから」は、たんぱく質含有量が10%未満で、彼らの需要に応えられていなかった。
今回の取り組みでは、栽培方法の工夫でたんぱく質含有量を11%とすることに成功。県内内陸にある製粉業者に特注して庄内産小麦粉を生産し、一部のベーカリー、それに酒田市・鶴岡市それぞれの麺類飲食店の組合、それに地元スーパー2社と連携し、原料庄内産の製品を開発・市販するに至った。
なお製粉時の副産物であるふすまは豚の飼料に利用され、その畜糞は堆肥となって畑に還元されている。

スマテロ実現のポイント豚加工品の開発と販路拡大

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