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特集

AGRI FACT(前編)


原文
*1
Austrian Parliament Adopts Partial Ban on Glyphosate
https://apps.fas.usda.gov/newgainapi/api/Report/DownloadReportByFileName?fileName=Austrian%20Parliament%20Adopts%20Partial%20Ban%20on%20Glyphosate_Vienna_Austria_06-01-2021.pdf
「オーストリア議会がグリホサートの部分禁止を採択」(米国農務省2021年6月2日公開) 」を翻訳・編集した。
*2
https://www.wort.lu/fr/luxembourg/premiere-dans-l-ue-le-luxembourg-defend-son-interdiction-du-glyphosate-60c08bc8de135b9236dea651

(2)食と農のウワサ 専門家の解説 韓国における有機農産物と学校給食の実態/農業ジャーナリスト・新潟食料農業大学講師 青山浩子

学校給食に有機農産物を使用する「有機学校給食」や「オーガニック給食」への関心が全国で高まり、市民の声に動かされ採用する自治体もある。有機給食の海外事例として挙げられることが多い韓国だが、その実態はどうなのだろうか。農業ジャーナリスト・新潟食料農業大学講師の青山浩子氏が解説する。

【学校給食食材の3割以上が「親環境農産物」】

韓国の農業は、日本の農業と共通点が多い。高齢化による担い手不足は深刻で、コメ離れによる米価低迷など、課題を挙げればキリがない。ただ、大きく違う点を挙げると、1990年代後半から、国策として有機農業が振興され、国内の農業でしっかり位置づけれている点だ。韓国で有機農産物は、環境保全を考慮し、栽培された農産物の総称である「親環境農産物」に含まれる。現在、親環境農産物は、学校給食の食材向けに相当量が使われている。2016年には、生産された親環境農産物の3~4割が学校給食に使われた。そして、学校給食に使われる食材の過半を親環境農産物が占めるという※1。
韓国も日本と同じく、温暖湿潤な気候条件で、親環境農業に適しているわけではない。そんな環境下で、親環境農産物が学校給食で確固たる位置づけを占めているのは、(1)政府主導による親環境農業の振興、(2)市民運動に勢いを得た地方自治体による親環境農産物への支援が背景にある。そこで、韓国の親環境農業と学校給食について紹介・解説する。前半では、親環境農業が振興された背景と現状を取り上げる。

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