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特集

AGRI FACT(後編)


バイエルは米農家向け業務用除草剤の有効成分は今後もグリホサートのまま販売するため、生産者は現行仕様のラウンドアップ製品を今後も継続使用できる。

■ 発がん性がないのにあると言われている理由

そもそも、なぜグリホサートは、発がん性のリスクが低いにもかかわらず、発がん性があると言われているのだろうか。
米国のラウンドアップ裁判で敗訴したから発がん性があるとの主張もあるが、ある化学物質ががんを引き起こすかどうかは、陪審員や裁判官が決めることではない。このような判断は、動物実験、疫学的な評価、化学物質とがんを結びつける正確な分子メカニズムの慎重な特定などを総合して行われる。グリホサートは、1974年に米国環境保護庁に登録されて以来、何十もの国際的な規制機関や独立した学術科学者(およびグリホサートを販売する無数の企業)によって慎重に精査されてきた。
グリホサートは、新しいデータを分析に加えるために、定期的に再評価されてきた。世界中のすべての研究を透明かつ厳密に独立して再評価した結果、現在、世界のどの農薬規制当局も、人間が現在さらされている曝露量では、グリホサートが人にがんのリスクを及ぼすとは考えていない。
規制当局と異なる評価は2015年、国際がん研究機関(IARC)が、グリホサートをおそらく発がん性がある(グループ2A)に分類したことのみだ。このIARC評価の根拠となるのは、多数のin vitro研究、疑わしい動物実験、およびIARCによって選別された疫学データだが、実際のヒトへのリスク、つまり実際に使用された場合の曝露量に基づいていないため、大きな議論を呼んでいる。

原文
‘War on glyphosate’ and the unintended negative environmental consequences of the demonization of a safe and effective herbicide and its removal from the garden market
https://geneticliteracyproject.org/2021/08/10/war-on-glyphosate-and-the-unintended-negative-environmental-consequences-of-the-demonization-of-a-safe-and-effective-herbicide-and-its-removal-from-the-garden-market/

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