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要は「そういう論文があるから気をつけましょう」という程度の予防措置だと理解してください。
なお、IARCは「グリホサートとがんは関係がない」ことを証明した重要な論文を除外していました。これについて、米国でのラウンドアップ裁判に証人として出廷したIARC評価委員長のブレア博士は、もしこの論文を評価に取り入れていれば、「グリホサートにはおそらく発がん性がある」という評価にはならなかったと証言しています。つまり、IARCの評価は間違いであったことを裁判で認めたのです。
参考
国際がん研究機関(IARC)の分類表(一部) ※IARCの分類をもとにAGRI FACTが作成
注:商品名『ラウンドアップ』の有効成分名は「グリホサート」と言い、Q&Aでは2つの名称をその都度使い分けていますが、実質的には同じものだとご理解ください。
(7)農家のホンネ
[有機野菜で学校給食を、の前に!義務教育でも農薬の授業を! 落ちこぼれナス農家の、不器用な日常]
「有機栽培の野菜で学校給食を!」
という声が、昨今政治家や団体から上がっています。
これに関しては賛否両論ありツッコみどころも多いですが、僕はどちらかというと賛成です。
しかしそれは農薬は危険だからという誤った理解のためでなく、農薬の安全性や正しいリスクを教えたうえで選択の自由は消費者にあるということを小学生から知ってもらいたいからです!
今回は、
「有機野菜で給食を?その前に義務教育でも農薬の授業を!」
というテーマで書いていきます。
特に消費者の方にこそ、ぜひ知ってほしい内容です。
■知っておきたい農薬中毒の歴史
まずは、農薬が問題視されるようになった歴史について振り返ります。
農薬の危険性が問題になったのは、1960年代の高度経済成長期のことです。
高度経済成長期の負の歪みである4大公害(イタイイタイ病や水俣病など)と同時期、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』もこの年代に発表されています。
当時は毒性の強い農薬を使用していて、残念ながら農家の中には農薬中毒で亡くなる方もいました。
この辛い経験を経て、問題になった農薬は現在では使用が全て禁止され、農薬取締法はより厳しい基準に改正されています。
新開発の農薬についても、厳しい基準に合格した安全性の高い農薬しか登録が認められていません。
つまり正しく農薬が使用された現在の農産物は、安全であると言えます。
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