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【今年の市場相場を読む】
年間通して入荷しているマメ科野菜類 インゲン/サヤエンドウ/ソラマメ/エダマメ
- 第301回 2021年09月21日
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インゲン/豆類野菜には珍しい周年供給体制、極端な増減に対策を
【概況】東京市場のインゲンの入荷量は、年間を通じると2700t前後。他の豆類野菜は季節性が強く、大きなピークを作る入荷パターンなのに、インゲンは毎月ほぼ220t平均で入荷している。冬場は沖縄、鹿児島などの九州圏、春から夏にかけては千葉、茨城など関東圏、夏後半から秋は福島、青森などの東北圏からと、年間リレー供給体制が形成されているからだ。消費者にとって季節野菜という意識はあまりなく、年間通して利用している。
【背景】インゲンは本来、春から夏にかけてが生産適温であり、この時期に出てくる関東・東北産地でほぼ50%を占める。一方で、1月から桜が咲く亜熱帯の沖縄で促成栽培すれば、本土の厳冬期に生産・出荷が可能で、「季節早どり」にはメリットがある。早出しが有利販売されるや鹿児島、長崎などの九州産地がこぞって生産導入したことで単価もこなれ、冬から春先までの早出し需要が生まれた。近年では幅広の品種(サーベル、マンズナル等)が支持されている。
【今後の対応】前年8月から直近の7月までの1年間でみると、20年9月に福島産が猛暑被害で出荷が半減し、単価が前年より1.5倍になった。21年1月には、コロナ禍も手伝って沖縄産中心に前年より4割近く減り、単価も1.4倍となった。豆類は天候に左右されたり手もかかるといわれる一方、小売販売用も業務用も安定した需要があるために、大きな入荷増減と価格暴騰が起きやすい。国産の緊急時にはモロッコ産が飛んでくる。国産での補完体制が必要だ。
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