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誰がやったとしてもコロナの蔓延はなるようにしかならないものなのだろうに、少なくとも政府は可能な対策を進めてきたように思える。その効果が出てきたら「菅さんは説明が足りない」などと批判される。気の毒な話だ。
すでに岸田氏が自民党の新政権をリードするようになったが、菅氏の「失敗」をあげつらうより、菅氏だからできたこともあるのではなかろうか。説明不足と言われるが、河野氏が自分の成果と自賛している、官僚たちに発破をかけてワクチン接種を速めたのは菅氏の功績ではないのか。第5波の流行と被る結果となったが、オリンピックの開催がその原因になったわけではない。むしろ、日本が無観客開催といえどもオリンピック、パラリンピックを開催できなかったら世界中からどのような批判を浴びることになったか。まだその実感はないが、我が国のデジタル改革を本格化させたのも菅政権だ。記者会見を遮って終わらせるなどという批判も、傍から見ていればその質問は本当に必要なのか。失言を期待しての質問など、メディアの記者たちは国民の声を背負っているのだとでも言いたげな様子だが、実は、腹立たしいテレビ番組と同様に本来の政権批判というより記者たちの居場所づくりに過ぎないのではないか。
新政権が誕生すれば、「安倍・菅政権と何が違うのか?」などという立憲民主党や共産党の受け売りをメディアがしている。
「変わらない、変われない」などという枝野氏の発言も、そもそも彼ら野党は国民の支持を受けられていないことをどう思っているのか。そのうえで、国民は変化を求めているのか。
新政権についても安倍、麻生への忖度などと揶揄しているが、当選3回の若手の登用など、単に派閥ごとの人数を比較するよりも選ばれた新たな人材が何を為すかこそ注目すべきではないか。その中で僕が注目しているのは、経済再生と新型コロナ対策の担当となった山際大志郎氏だ。彼は、獣医師免許を持つ科学者だ。彼ならいつまでも患者数を追いかけるようなコロナ対策に変化をもたらすのではないかと期待している。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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