記事閲覧
いずれも、当初5軒の仲間内で始めたときとは勝手が違ってきました。考え方も違えば、メンバー間の意見交換も意思決定も人数が増えると、日頃からの親密度や生産実績の違いもあり、意見が出しづらい雰囲気になっています。
生産量が1000tになるときにどういうルールが必要になるのか、集荷・保管・出荷業務が1社でやりきれなくなったときにどうするのか。出荷組織も取扱量・取扱額の増大に伴い法人格のある株式会社化の話が出ています。21年は保管中のフレコンに虫が発生し、11月に燻蒸処理を急遽行ないました。これまで普及センターに頼っていた部分を自前で解決できるようにする部分と、新たな問題への対応で、現場では一進一退を繰り返しています。 (高橋・片岡)
【次年度以降の取り組み】
さて、21年も11月後半から12月にかけて、大豆収穫後の圃場で22年産ゆめかおりの播種作業を行なっています。新たに2軒がメンバーに加わり、18軒の作付面積は196.1haに広がりました。
播種前契約をした取引先は6社になります。栽培研究会の小麦を単独で製粉していただいているのは、千葉製粉に納品する分と、昭和産業(株)を経由して(株)リバティーフーズがパンに加工してセブン-イレブンの店頭に並ぶ分です。各製粉会社に品質を評価いただき、青天井で引き取ってもらえるというのは非常に嬉しいです。
生産者自ら営業活動を行ない、頭を下げて契約していただいたという経緯がスタートにあるので、当初に比べると、作る側もかなり楽になりました。ベーカリーやレストランでも「栽培研究会のゆめかおりを使っています」と掲げてくれたり、リバティーフーズの鳥山雅庸社長のおかげで学校給食会で地元産のパン用小麦として使っていただいたり、2~3年越しでセブン-イレブンのパンの原材料に使っていただいたり、ニーズが広がりました。毎年、取引先の関係者を招いて、作柄を伝え、生産現場の状況を見ていただき、意見交換する場を設けています。
そして、ここまで順調に広がった背景には、普及指導員や行政のバックアップがあります。製粉会社との品質に基づく購買契約ができたのも、生育状況や葉色の全圃場調査に基づく追肥指導や栽培規則の作成ができたのも、メンバーの増加や増産に対応できるのも、彼らの多大なる協力のおかげであり、一人一人に感謝しかありません。(高橋・片岡)
【良質な麦を作った生産者が評価される仕組みに誇りを】
会員の方はここからログイン
編集部
特集
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)