ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

農業技術進化系

ドローンで直播栽培する新時代のコメ作り

カリフォルニアでのコメ生産・販売の経験をもち、 2年ほど前からは福島でドローンによる直播栽培に 取り組んでいる田牧氏。 その成果でもある出芽種子の散布装置の開発と 今後の課題について寄稿していただいた。(編集部)
ドローンが日本の水田での農薬(主に液剤)の散布用に紹介されてからまだ日が浅く、コメ作りに活躍する場が少ないのが現状です。2年ほど前から、粒状の肥料や農薬散布目的の10リットル前後のタンクを持った粒剤散布装置も、販売が始まりました。最近は、空から作物の生育診断を行なえるようになり、そのデータを使って殺菌剤や肥料をイネの必要とする場所に、ピンポイント散布ができるようにもなりました。
これが普及すると、真夏の重労働である農薬散布や追肥作業がドローンに置き換わり、熱中症の予防と同時に、生産者の過剰な重労働も軽減されるようになります。そしてドローンによる生育診断を組み合わせることで、必要な時期に必要量を散布し、農薬と肥料の効果も最大限に発揮させながら、その使用量も最小限にすることも可能になります。

コストを下げる直播なのになぜ普及しないのか

反収を増加させながら無駄な肥料や薬剤の使用を防ぎ、生産コストを下げる効果も発揮するようになりました。しかも、空からの作業は単位面積にかかる作業時間が極めて短く、圃場の移動も軽トラックにドローンと散布材を積んで移動するだけですので、大きなトラックやトラクターとは違って、水田の間の狭い農道の移動も苦にせず作業を進めることができます。ドローン操縦者とアシスタントの2人で、早朝から作業を開始すれば、午前中の4~5時間で10ha前後の水田に、肥料や農薬の散布が可能となります。

関連記事

powered by weblio