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【農業技術進化系】
ドローンで直播栽培する新時代のコメ作り
- TAMAKI FARMS 田牧一郎
- 第21回 2021年12月24日
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ドローンが日本の水田での農薬(主に液剤)の散布用に紹介されてからまだ日が浅く、コメ作りに活躍する場が少ないのが現状です。2年ほど前から、粒状の肥料や農薬散布目的の10リットル前後のタンクを持った粒剤散布装置も、販売が始まりました。最近は、空から作物の生育診断を行なえるようになり、そのデータを使って殺菌剤や肥料をイネの必要とする場所に、ピンポイント散布ができるようにもなりました。
これが普及すると、真夏の重労働である農薬散布や追肥作業がドローンに置き換わり、熱中症の予防と同時に、生産者の過剰な重労働も軽減されるようになります。そしてドローンによる生育診断を組み合わせることで、必要な時期に必要量を散布し、農薬と肥料の効果も最大限に発揮させながら、その使用量も最小限にすることも可能になります。
反収を増加させながら無駄な肥料や薬剤の使用を防ぎ、生産コストを下げる効果も発揮するようになりました。しかも、空からの作業は単位面積にかかる作業時間が極めて短く、圃場の移動も軽トラックにドローンと散布材を積んで移動するだけですので、大きなトラックやトラクターとは違って、水田の間の狭い農道の移動も苦にせず作業を進めることができます。ドローン操縦者とアシスタントの2人で、早朝から作業を開始すれば、午前中の4~5時間で10ha前後の水田に、肥料や農薬の散布が可能となります。
これが普及すると、真夏の重労働である農薬散布や追肥作業がドローンに置き換わり、熱中症の予防と同時に、生産者の過剰な重労働も軽減されるようになります。そしてドローンによる生育診断を組み合わせることで、必要な時期に必要量を散布し、農薬と肥料の効果も最大限に発揮させながら、その使用量も最小限にすることも可能になります。
コストを下げる直播なのになぜ普及しないのか
反収を増加させながら無駄な肥料や薬剤の使用を防ぎ、生産コストを下げる効果も発揮するようになりました。しかも、空からの作業は単位面積にかかる作業時間が極めて短く、圃場の移動も軽トラックにドローンと散布材を積んで移動するだけですので、大きなトラックやトラクターとは違って、水田の間の狭い農道の移動も苦にせず作業を進めることができます。ドローン操縦者とアシスタントの2人で、早朝から作業を開始すれば、午前中の4~5時間で10ha前後の水田に、肥料や農薬の散布が可能となります。
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田牧一郎 タマキイチロウ
TAMAKI FARMS
1952年福島県生まれ。74年、米カリフォルニア州の国府田農場で1年間実習後、帰国、大規模稲作経営に取り組む。89年、カリフォルニアに渡米、コメ作りを開始する。同時に始めた精米会社で「田牧米」を作り、米国内にとどまらず世界中の良質米市場にブランドを定着させた。会社を売却し、経営から退いた後もカルフォルニアの生産者や精米会社に対してコメの栽培や精米技術の向上について、コンサルタントとして技術指導を続けている。約10年前にチリやウルグアイに渡り、日本品種の導入を目指して栽培試験を始める。ウルグアイに精米会社(2011年)と種子会社(12年)を設立し、事業の本格化を目指す。現在は、ウルグアイでコメを生産しながら、国内外でコメ産業コンサルタントとして活躍する。
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