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特集

茨城県産パン用小麦「ゆめかおり」が紡ぐ物語~情熱が人を動かし、商品が生まれ、消費者に~ 後編


「引き続き、日本一のパン用小麦になることをお手伝いできたら嬉しいです。セブン-イレブンの取り組みが広がれば、茨城県産ゆめかおりの露出が増えて美味しいという評判が上がるので、弊社としてもありがたいですね」
当初要望していた安定して販売できる1000tに向けて「作り続けてもらうための努力」で応えている。

普及指導員の視点 「セブン-イレブンでゆめかおり」の裏側で産地づくりの役に立ちたい

茨城県にパン用小麦の産地をつくるために、生産者の思いに耳を傾け、「生産量1000t」という目標に寄り添い、ともに夢を見る。生産者の役に立つことなら何でも手伝うという姿勢は、担当者が代わっても引き継がれていると現場からの信頼は厚い。坂東のゆめかおり産地でバトンをつないできた3人の普及指導員に舞台裏の話を聞いた。


【農家に喜ばれることは何でもやっていい!】

――ゆめかおりの産地支援の取り組みはいかがでしたか?
伊藤常雄 私が坂東の普及センターにいたのは2011年4月~17年3月までの6年間です。最初の頃は担当レベルで好き勝手にやっていたのですが、そのうち普及センターを挙げてゆめかおりをモノにするんだという雰囲気になっていました。
油谷百合子 17年4月に引き継いだときには、伊藤さんが産地でどれだけ信頼されているのかが伝わる一方で、私はまだまだという不安と戦った1年目でした。ゆめかおりがセブン-イレブンに並ぶまでの4年間を担当しました。
坂井佳代子 21年4月に着任して担当1年目、いま油谷さんの“亡霊”がそこかしこにいます(笑)。ゆめかおりの取り組みが大きくなりすぎて、周りの職員から頑張れ!という雰囲気で見守られている感じですね。
伊藤 私は暇さえあれば、畑か田んぼか、農家さんのところに出向いていました。普及センターからの形式的なお願いを引き受けていただいても、そこから先がなかなか発展しません。雑談9割、仕事1割くらいで、とにかく会って話して、その方がいま何を考えているんだろうかという部分を大事にしていました。
油谷 私が引き継いでからも普及センターの方針は変わらずで、やりたいと言い出したことを上から止められた記憶がないです。とにかく生産者がすごく頑張っているので、関係機関に協力をお願いする立場でした。トップダウンではなく、現場提案型の取り組みですね。現場で実績ができることで、「儲かる農業」という茨城県の方針に当てはまるという思いでやっていました。

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