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【江刺の稲】
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- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第307回 2022年01月28日
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始まりはカタログ雑誌である。農機の業界紙に勤めていた80年代に農機版のカタログ雑誌を創刊したいと提案するも却下。その数年後に退社し、農業メディアで農機を中心に技術や経営に関する記事を書かせてもらいながら、編集の請け負いや広告代理業を手がけた。執筆の仕事では農機具の商品情報を書くことが面白かった。
当時、農業メディアの中では「商品情報記事なんて企業のパブリシティーだろう」くらいの評価しかなかった。農機絡みの記事といえば、試験研究機関のものがほとんどで、メーカーの商品情報が取り上げられることはまれだった。しかし、農家は商品化されるかわからない試験研究機関の話よりも、買えば使える商品の情報こそ知りたいはずだと思った。
前職時代、農業機械化研究所(現・農研機構)が発表する安全鑑定合格機を紹介する記事にエンジン馬力だけではなく、PTO馬力を書き込んだら、メーカーからクレームが付き、始末書を書かされたことがあった。日本のメーカーはエンジン馬力を型式番号に表示するが、低めの数字が出るPTO馬力を示すことはつたないというわけだ。
当時、農業メディアの中では「商品情報記事なんて企業のパブリシティーだろう」くらいの評価しかなかった。農機絡みの記事といえば、試験研究機関のものがほとんどで、メーカーの商品情報が取り上げられることはまれだった。しかし、農家は商品化されるかわからない試験研究機関の話よりも、買えば使える商品の情報こそ知りたいはずだと思った。
前職時代、農業機械化研究所(現・農研機構)が発表する安全鑑定合格機を紹介する記事にエンジン馬力だけではなく、PTO馬力を書き込んだら、メーカーからクレームが付き、始末書を書かされたことがあった。日本のメーカーはエンジン馬力を型式番号に表示するが、低めの数字が出るPTO馬力を示すことはつたないというわけだ。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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