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【今年の市場相場を読む】
コロナ禍でどうなった成長期待される野菜類 ズッキーニ/カリフラワー/長ナス/アーリレッド
- 第304回 2022年01月28日
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コマツナ/茨城産が10年で4倍増でも単価下げない努力の跡
【概況】東京市場におけるコマツナを10~11年と20~21年の10年間で比べてみると、数量で32%も増えたにもかかわらず、キロ単価1割程度安くなっただけだ。月別ではどの月もほぼ例外なく増えており、20年11月では10年前より54%も増加。21年夏場の7~8月でもやはり50%程度の増加をみた。ただし、21年9月は36%、10月は35%の増だが、11月は暖冬ぎみで前進していたため前年より14%減。10年前対比でも17%増にとどまった。
【背景】葉物は近郊産地が原則であり、10年前には埼玉が41%でトップ、次いで茨城が19%、群馬13%という布陣だった。ところがこの10年でかなり大きな変化があった。主産地だった埼玉が40%も減って、それを大きく超えたのが2位だった茨城で、4倍もの成長をみせて、シェア60%という圧倒的な主産地になった。茨城産は20年11月~21年3月、冬から春先までの寒い時期に3~4倍で、21年夏7月では6・6倍、直近の10月でも4・8倍という数字になった。
【今後の対応】茨城産コマツナは想像を絶する成長をしたが、単価を1割安程度に抑えられたのは、周年にわたる安定的な生産・出荷が評価されたからだ。新商品「サラダ水菜」人気で生産は急増したが、単価面で先発産地の優位性が薄れると、すかさず周年生産できるホウレンソウ、ニラ、とくに夏にも強いコマツナは一斉転換の主流となった。周年栽培と安定出荷のためには、まず人手、労働力が必要。茨城は研修生が最も多いという環境が有利に働いた。茨城の促成農家の面目躍如だ。
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