ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

人生・農業リセット再出発

ある朴訥な、ナニワ男の生きざま

秀吉が死ぬと、家康は時を得たりと、夏の陣で大坂城を陥落させて豊臣を滅ぼした。
燃え落ちる大坂城に、ワシは太閤殿に恩義がある!と奮い立って、古道具屋で買った鎧兜を身にまとって炎に飛び込んで消息を絶った一人の百姓がいた。百姓とはいえ河内では名の知れた豪農の主だった。小作人から奉公で小娘たちが豪農本家へ貢がれていたから、10代の若い側女が毎晩付き添った。その中に斜視で美少女でもなかったが、肌の透き通る“お藻”という娘がいた。主には奥さんもいたが、気ままに好き放題に放蕩して子供は一人もいなかった。主のお種を落として貰って、子を産んで地位に収まろうと一滴をせがんだ女たちはいたが、接して漏らさず!で節制していた。そんな主も、お藻には特別の思い入れを持って昼寝など傍で抱いていた。青物だけしか食べさせないで育てると芳香を身体中から発すると聞いて、その通りにやってみたら何とも言えない“良い香りの女体”が出来上がっていた。

関連記事

powered by weblio