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新・農業経営者ルポ

オンリーワンの“男気トマト”で目指す個人経営だからできること


手島はそう言い切る。そして、この“なんでも自分でやる覚悟”こそ、手島の農業経営のベースにもなっている。
手島農園は典型的な家族経営だ。無かん水栽培は育苗から収穫まですべて人の手が必要な栽培法だが、収穫の最盛期に臨時で人に来てもらう程度で、基本的には手島と妻、両親で経営している。今後も人を雇用したり、法人化したりする気持ちはない。
「人を増やして売上を拡大することがすべてではないと思うんです。今ある常識を一度ゼロベースにして、必要なものを積み上げ無駄を省くことで、さらに利益率を上げていくことができるのではないでしょうか。もっと工夫して1人が担う作業の範囲を広げていくことで個人経営を維持していきたい。個人経営でどこまで頑張れるか、個人経営だからこそできることの限界に挑戦したいと思っています」
個人経営を支えているのがホームページやSNSだ。Instagramのフォロワーは1万人を超え、「おはトマ~(おはよう)」と気軽に情報発信をするとあっという間に1000を超える“いいね”が付く。日々更新されるInstagramを見ることで手島農園のファンになり、直売所のオープンを楽しみにしている人も少なくない。
また、男気トマトというネーミングに惹かれるのか、SNSなどを見たマスコミからの反応も多い。テレビや新聞などから頻繁に取材のオファーがあり、できる限り応じている。
「どのように切り取られるかの怖さもありますが、紹介されることでの宣伝効果も高い。テレビなどは数分でも費用に換算したら数百万円単位の宣伝効果になります。SNSで情報発信していなかったら男気トマトはここまでたくさんの人に愛されることもなかったでしょう。そういった意味で個人の農家がSNSで情報発信をするモデルの一つになれたらとも思っています」
今後はトマトの観光農園などを手がけ、「食べること」以外のトマトの楽しみ方を消費者に提供していくことも検討中だ。また、知人とユニットを組むほどの音楽好きなので農園の片隅でライブを開催し、音楽と農が融合した新しい感動も生んでいきたいと熱く語る。
男、手島孝明。オンリーワンを目指した常識にとらわれない挑戦は、これからも続いていく。
(敬称略)

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