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特集

子実トウモロコシ 市場拡大への道


いま輸入トウモロコシの価格が上がってますね。1kg20円の時代では、とても太刀打ちできませんでした。輸入品と同じような値段でって言われてしまうので稼ぎにならない。地元のNON-GMということで50円とかで買ってくれる人でもいれば別ですけど。
生産体制も整わず売り込みもなかなかできず、不完全燃焼で終わってしまった感じです。
作ること自体は大したことないと思いましたが、経営として回すのに苦労してしまいました。収益を考えると、ほとんど稼ぎにならないトウモロコシではなく、安定している麦を取っていきたい。それが本音ですね。

【なぜ続けるのか ――あとに続く人たちのためにも】

昆 北海道と府県を比べると、風土だけじゃなくて地域社会の文化も違いがあるなかで皆さんそれぞれやってらっしゃる。いま思うこと、続けてきた理由を話していただけませんか。

■やめた人もいるが改善した圃場を活用
盛川 先ほど、こちらでは2人やめたと話しました。一人は、子実トウモロコシを2haやってたんですけど、全部スイートコーンに切り替えました。人手が最近十分にいて手をかけられるからです。それだけでなく、トウモロコシを何年間かやったおかげで圃場の排水も良くなってきたからとも言ってました。売上も10万を超えたそうです。
もう一人は3haぐらいやっていたんですが、クボタのコンバインのリールだとどうしてもヘッドロスが大きいのでもったいないと。小麦用からトウモロコシ用に換えるのに手間がかかりすぎるという理由もあげてました。
二人ともそれなりに理由はあるんですけど、せっかく組合としてコンバインを購入したのに、たった1年使っただけで、ほとんど役に立たなかったという状況です。残念です。
やめた人は勢いはあったんですけど、最終的には儲からないということでしょうね。なので、これからも一緒に続けようとは言えませんでした。
昆 盛川さんには、2012年の暮れに子実トウモロコシを奨めました。そのときは売り先もないなかで、二つ返事でやると。本当に見る前に飛べる人が進めてきた気がしますね。宮川さんは、もっとしんどいところがあるはずだけど、いかがでしょう。続けてきた理由って何ですか。

■トウモロコシには未来がある
宮川 やり始めたからやめられないということが一つ。それなりに投資してきて、この作物には未来があるということが支えになっています。柳原さんや小泉さんとか見てて、それぞれ問題はある。でも、自分で困難を解決してくっていうのは、完全にレールが引かれた上を走るのとは違う。一番得になることだけをするという作戦ではなく、どうなるかわかんないけど、やっぱり自分の思いを最大限つぎ込んで結果は自分がかぶる。そういうことができる作物じゃないかなと思って続けています。

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