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特集

子実トウモロコシ 市場拡大への道


北海道で20年前に水田を全面転作畑(全転)にしたとき、最初の5年10年はなんとかいいものが取れたんですけど、最近はひどい圃場も出てきました。小麦は5~6俵しか取れない。大豆も100kgそこそこ。これじゃダメだから輪作しようという考えになってきました。
府県の集落営農では一気に土地の担い手がいなくなり、200~300ha規模で小麦や大豆に取り組みはじめました、それからちょうど10年ぐらいに差しかかっています。北海道と同じような状況になって、いままさに困っている。そんななかで、これからトウモロコシに興味を持つ方は多いと思いますね。
府県は、一枚の畑は我々よりも小さいんですけど管理している面積は大きい。北海道はいつまでも農家根性で1軒1社長ですが、集落営農のリーダーは本当に社長で、作物全体を見渡して何が収益性が上がるか深く考えている。だからトウモロコシの収入が低くても麦・大豆で挽回できればいい。
北海道では雇用がないので人件費の話をしても皆さんピンとこないんですけど、集落営農の社長さんは、トウモロコシ作ったときにどれだけコスト削減になるか計算をされるはずです。すると今度は、府県のほうが一気に伸びてくるんじゃないでしょうか。
昆 以前から、集落営農こそトウモロコシが必要なんだと話しているんだけど、なかなか理解されませんでした。古いタイプの行政担当者が、飼料米が減るからやめてくれとか言われたこともあります。ただ、子実トウモロコシに対する政策的評価が大きく変わってきてますから、可能性が高まっている感じはしますよね。

■貯蔵施設が整えば流通コストも省ける
昆 ここからは貯蔵設備の問題について話したいと思います。ご自身でもサイロを作っていらっしゃる柳原さん、いかがですか。
柳原 3年前に500tサイロ2本、昨年1000tサイロを1本増設、今年はさらに1000tサイロを2本にします。倉庫は拠点の長沼以外を含めて4500t規模です。売り買いを担う(株)メイズから、柳原農場と岐阜コントラクターに保管と調整を委託するという形ですね。岐阜コントラクターでは今年1000tサイロ2本を建てる予定です。基礎はもう出来上がりました。サイロと今までの倉庫を含めてこちらも約4000tぐらい取り扱うことになっています。長沼ハブ拠点が柳原農場、一次拠点が岐阜コントラクター。二次拠点は厚真町の長門茂明さん((株)東胆振グレインファーム)の敷地に建設中です。

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