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特集

子実トウモロコシ 市場拡大への道


2016年でしたかね、除外規定に国産トウモロコシが入りましたので、一応全国どこの飼料工場でも使えるようにはなりました。ただし原料べースで混ぜていていいのかとか細かい規定が全然ない。北海道で言えば、苫小牧は函館税関の判断次第ということになってしまっています。
実際のところは、飼料工場としてはやったことないとできないんじゃないかっていう先入観の方が先行してますね。つい最近も、新しい工場への搬入を目指して税関に問い合わせたら、そんなことできるわけないって門前払いを食らった方から相談を受けました。
北海道の飼料工場のなかで扱ってないのは5社中1社だけで、もうメジャーなものにはなっているんです。でも全国的にはまだ浸透していない。ちょっと難しいのかな。
カビの件は、基本的には国産の小麦くずとか大豆くずを扱っているので、あまり問題視されていません。ただ我々も相当量を入れるようになってきて、こちらでも規格を作らないとダメだろうなって。何人か協力いただいて、カビ毒の検査とか、容積重や水分も測る。検査機器が700万円ぐらい、建物を合わせて1000万くらいかかりました。うちは直接粉砕しているので、必ずしも必要ないんですけれど自主検査もしています。
令和4年の補助事業で、検査機器も対象になりました。府県でもそういう取り組みが増えていけばいいですね。今後は日本としての規格を作るべきでしょう。

■団体戦を活かす全国組織の設立へ
昆 いまトウモロコシ生産者の組織化をしようという動きがあると聞きました。アメリカでは、トウモロコシや馬鈴薯や大豆の組合があり、それぞれロビー活動やマーケティングをしている。地域単位の農業ということは別にして、それが先進国の農業のあるべき姿でしょう。柳原さんは北海道内を越えた展開を考えていますか。
柳原 ちょっと別の話なんですけど、北海道では飼料用の2倍以上の価格で菓子用での販売も始まりました。全生産量のうち1割ほどですね。価格の高い食用に向けていく流れもだいぶ出てきました。今度は栽培量が増えた府県でも、この食用部分を伸ばしていきたいですね。
交付金を受けるのにも、団体戦は非常に重要です。まずは各地域に生産者組合を作っていただく。すでに花巻はできて福岡も作りました。1軒しかないところでも仲間集めて組合を立ち上げていただきたい。
その上部組織も必要になります。昨年10月に、盛川さんと九州の結城良裕さん(福岡県那珂川市)が北海道に来て、全国組織を立ち上げることになりました。動きはじめたところです(仮称:日本メイズ生産者協会)。今年になってからは、岐阜県のコントラクター「サポートいび」でセミナーを開きました。2月中には協会設立総会を予定してます。

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