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今年の市場相場を読む

健康志向時代における緑黄色野菜たち カボチャ/アスパラガス/ブロッコリー/ニンジン


【今後の対応】02年は米国が29%、続く埼玉、愛知がともに20%程度という3本柱だったが、21年ではこれら産地は愛知10%、埼玉7%、米国2%と圏外へ。伸びた産地はすべて02年には泡沫産地だ。11倍以上伸びた北海道がシェア21%、香川15%、熊本13%、長崎でさえ8%ある。香川や熊本は、レタスからの転換、北海道や長崎など数県はドールが作った産地だ。現在はファーマインドの産地で量販店への直販で伸びた。この20年で小売店と消費者の定番商品・食材になった。

ニンジン/底堅い需要に対し輸入含めて安定供給が不可欠

【概況】東京市場のニンジン02年対21年では、入荷量8%減で15%高。この程度の増減、高安は年度による振れ幅の範囲内である。21年には、夏までは02年対比で最大2割程度減った月もあったが、7~10月は上回っている。近年は気象災害で北海道や千葉など主産地が被害を受けたが、ニンジンは輸送性も高く、最終的には中国からの輸入で補完する。02年の輸入量は4万7000tで21年は8万4000tだが、3万tの年も10万tの年もある。
【背景】21年もコロナ禍が続いたが、気象災害は北海道のジャガイモなどにとどまり、比較的生育は順調で千葉産35%、北海道産31%、徳島産17%と平年並みバランス。輸入品は2%程度で済んだ。ニンジンは加工用、業務用、家庭用でも重要な品目であり、加工・業務仕向けのカット野菜材料として、家庭のカレーなどの定番料理に不可欠な野菜として、東京市場には輸入国を含む36県から入荷して不測の事態に備えている感がある。頼りになる健康志向品目である。
【今後の対応】ニンジンは、トマトと並んで野菜ジュースなどでも基本的な材料であり、食品産業ではジュース、ピューレ、冷凍など加工品の形で安定的に一定量を輸入依存している。この部分は国産では対応できないし、やろうとしないほうがいい。国産は生鮮に特化するなど割り切るべきだ。6次産業化でさえも、輸入食材・原料を使うなどの発想転換があってもいい。原材料の安定的調達が成否をにぎる。例えば、外国産の有機認証品を“指定原料”にする手法もある。

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