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コメ記者熊野のコメ市場情報

コメ売り棚確保合戦激化 流通業者は消耗戦に突入

冒頭から生々しい話で恐縮だが、今のコメ流通業界の実態を知ってもらうために触れておきたい。懇意にしているコメ卸の経営者と懇親する機会があった。その際、いつもなら穏やかな経営者が怒りの表情で得意先の量販店から取引の停止を通知された一部始終を具体的に語った。要は競争相手の他の卸に根こそぎ持っていかれたというのだ。
その数量が一産地銘柄で6000tにもなるというのだから、この卸にとってはまさに死活問題で、毒気を含んだ語り口になるのは仕方がない。
こうした話は今に始まったことではないが、21年産米が出回り始めてからの卸業者同士の納入合戦を聞くと、その激しさはかつてないほどであると言っても過言ではない。そのことは食品スーパーで特売品として売り棚に並んでいる精米価格を見ても明らかだ。コメ卸等流通業者は規模の大小を問わず、文字通り消耗戦に突入したと言える状況になっている。

秋田こまちが値下がり スーパーの店頭精米価格

食品スーパーの精米特売セールがどのようなものか一つ事例を示したい。この食品スーパーはメーカーとの直接取引で中間マージンを抑え、コメに限らず他の食品も価格が安いものが多いのだが、さすがに5kg1000円の千葉コシヒカリの特売チラシを見た時は驚いた。ブレンド米では価格が安いものがあっても不思議はないが、産地銘柄米でこの価格はインパクトがあった。チラシは1月終わりに配布されたものだが、その後、千葉の新品種「粒すけ」、続いて栃木の銘柄米「とちぎの星」が5kg1000円で販売された。面白いのはいずれの産地銘柄も納入卸が違うことで、各卸が競い合って特売商品を提案していることが分かる。
売れ行きを確認すべく、その食品スーパーの店舗に出向いてみると、午後1時頃に出向いた時は千葉コシヒカリも粒すけもすでに売り切れていた。とちぎの星は午前中に行って購入した。このことで「コメは安くても売れない」というのは間違いで、安ければあっという間に売り切れるということがよく分かった。

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