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ラウンドアップマックスロードの5リッター少水量散布という除草技術がもたらす経営的可能性

大豆編


従業員を11人も抱えるイカリファームである。それだけに井狩氏の言葉の意味は重い。こうして経営面から言及する一方、今後の見通しも話してくれた。
「大豆の除草剤散布はちょうど梅雨時期なので、タイミングで悩むことが多いんですが、短時間で済むので適期に処理できます。これなら限定的だった散布も全面積をカバーできそうです。スプレーヤー作業が早くなると、他の作業に回す時間が生まれるので、トータルで作業時期が前倒しになって増収することが期待できます。さらに、春先や畦畔の雑草管理など汎用利用が可能なので、同じように作業効率が向上します」
実演会に参加した農業者の意見も紹介しておきたい。
「この技術を初めて見ましたが、散布水量を減らすことで水汲みの時間の短縮と作業の効率化が図れ、かなりメリットがあるかなと感じています。ラウンドアップマックスロードは、大豆の播種前はいままで畦畔だけで使用していたものの、これだけ効率よくできるのであれば圃場内もありかなと思います。雑草の元を消しておくと楽ですよね。丸山のスプレーヤーを持っているので、やろうと思えばやれます」
「水汲みの回数が減らせることは利点だと思います。乾田直播の播種後処理に良さそうですね」

大規模経営こそ経営改善に有効

イカリファームのような大規模経営であればあるほど、ULV5による散布は価値がある。それは、単なる除草剤散布という一作業工程の域を越え、経営改善に結びつく。
タンク容量が500リッターのブームスプレーヤーだとすると、100リットル/10aを散布するのに50aで給水しなければならず、そのために水タンクを積んだ軽トラックを現場までピストン輸送しなければならない。ただでさえ大豆の播種期は猶予がないも同然で、除草剤の散布を果たしてどこまで徹底できていただろうか。適期播種を念頭に置けば、除草剤散布は二の次になっても仕方がない側面はある。
そうしたタイトなスケジュールにあって、ラウンドアップマックスロードと専用ノズルULV5の散布であれば一気に展望が開けてくる。散布面積、給水回数、給水時間のどれをとっても100リットル/10a散布時とは圧倒的な違いで、時間の短縮や人員の削減にとどまらず、雑草の発生を抑制することでの大豆の収量増で収入面にも寄与する。
今回の大豆の播種前のほか、小麦の播種前、乾田直播の播種後出芽前など、大規模経営に関係する場面に適用拡大が進んでいる。除草剤散布を契機とした経営改善はこれからも広がりを見せそうだ。

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