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コメ記者熊野のコメ市場情報

厳しい量販店等末端の反応 新米価格値上げ要請難航


コロナ禍が収まり外食店等で使用されるコメの需要が回復すれば、21年産在庫の消化が進むはずだったのだが、第7波の急拡大で先行きは不透明になったことから「先行きを考えて仕入するような状況にない」というのが卸の現状。卸をここまで悲観的にさせている原因として、コメ以外の食品が軒並み値上がりしているにも関わらず、量販店等で販売される家庭用精米の売れ行きが伸び悩んでいることがある。
今年に入って量販店での精米安売り合戦は熾烈を極めており、中には5kg1000円を切る価格で販売しているところもあったが、そうした安値販売にも関わらず、総務省の家計調査では、1世帯当たりの精米購入数量は増えていない。この原因は、食シーンの朝食が簡単にパン食からご飯食に変わらないことにあり、コメが安いからといってパンを食べるのを止めるわけではない。
救いがあったのは、コロナ禍の緊急事態宣言が解除されてから外食分野や中食分野でも売り上げが回復、それに伴ってコメの需要も回復していた。このままであれば重荷になっている20年産や21年産米もそうした分野で消化が進むはずであったが、コロナの第7波の急拡大で先行きが再び不透明になってしまった。ただし、22年産新米の引き合いが無いのかと言うとそうでもない。

新米の事前予約が増えたOisixとパルシステム

パルシステム生協は、毎年田植え時期にその年に穫れるコメの事前購入予約を会員消費者から募っている。予約登録米と名付けられたこの制度は、1993年コメパニックの後に開始されたもので、今年で28年目に入る。
22年産米の購入状況について同生協では、件数、数量とも前年産に比べ2.7%増えたとしている。また、特筆すべき事項として有機米の購入希望が5.9%増えたことをあげている。
21年産米の予約登録米の購入実績は1万2169tなので、それよりも2.7%増えたという数量は小さな数量ではない。かつ一般米に比べ高価格な有機米の予約が増えたということも、コメに対する消費者の意識が変わり始めていることを感じさせる。
同生協ではこのことについて「穀物の高騰でコメが見直されている」としているほか、有機米の購入予約増に関しては「免疫力を向上させるという乳酸飲料が人気になっているように食べ物から身体を作るという健康志向が背景にあるのではないか」と見ている。
コメ・玄米の機能性に関しては新たな発見が相次いでいるので、このことについては回を改めて触れることにするが、コメの価値が見直される機運が出ていることが伺える。

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