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今年の市場相場を読む

同類野菜は相乗効果かパイの食い合いか レタス類/サニーレタス/トマト/ミニトマト

野菜類はひとつの品種がヒットすると、新しい要素を持った同系統の品種が必ず登場するものだ。それが先行品種の作ったマーケットを食うか、負けて去るか、2系統以上の品種でマーケットをさらに広げるか、それぞれでなかなか興味深い。各産地が品種名を表に出すことなく、品目名だけで周年売られている野菜は多い。差別化するより大勢に従った方がメリットのある大型品目はほぼこのパターンだ。
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レタス類/入荷量減少・単価高傾向、個性あるロメインに伸びる余地

【概況】東京市場におけるレタス類を、2005年と21年の16年を比較してみると、レタス類としての対比は入荷量で6%減少しており、単価は9.7%高くなった。入荷数量のうち通常の結球レタスの占める割合は、05年で86%あったが21年には81%まで減った。全体の量を減らした上に、中心となる結球レタスの割合も減る。単価が1割近く高くなったのは、偶然ではなく、実際に出荷量が減って趨勢として高くなったと判断できる。
【背景】レタス類の8割は結球レタスであるが、その割合は減っている。とくに冬春期に作りにくいレタスからブロッコリーへの転換がみられるなど、レタスの生産そのものが減っていることも事実だが、一方で、サニーレタスを始め、ロメインレタスやプリーツレタス、グリーンリーフ等々、水耕栽培品を含めて結球しない数々のリーフレタス系が登場している。当然、合わせて2割しかない非結球レタスの需要をどれだけ自分のものにするかの争いである。
【今後の対応】 結球レタスの牙城を崩せないまでも、プラスαとして成功したのはサニーレタス。21年には全体の11%を占め、非結球系の半分だ。家庭向けもあるが、かなりの割合が焼き肉用のサンチュ代わり。プリーツやグリーンなどは小売店の品揃え需要として一定量が流通する。目的をもって増やしたのがホロ苦さが個性的なロメイン。サラダや料理の添え物野菜として最初に採用したのはロイヤルホストだ。コロナで停滞しているが今後の成長が見込める。

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