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という思いを胸に
さまざまな情報を集め
血抜き、神経締めなど勉強に勉強を重ね
料理人の要望を聞きつつ
一匹一匹丁寧に処理することで
市場に出荷する何倍もの
値段がつき
全国の有名料理人さんに
直接販売されているとのこと。
知り合ったきっかけは
行きつけの魚屋に出荷されていた彼のスズキを
購入させていただいた時
あまりの美味しさに驚き
その理由を知りたくなって
その魚屋さんに
連絡先を教えていただき
次の日直接訪ねていきました。
お会いしてわかったことは
うちの子たちが
山や川が好き
というのと同じように
とにかく海が好きということ。
そして漁をしながら
その大好きな海を守って
そこで生活していきたい
というもの。
小さな海ですが
いつどの魚が
一番美味しくなるのか
ここにしかないものってなんだ
自分ができることはなんだ
自分と阿蘇海のことを深く深く知り尽くすことで
勝機はおのずと
見えてきたそうです
僕らが訪ねて行った時
スズキの他にイシガニという大きな鋏を持ったカニがありました。
挟む力が非常に強く
網に入ると
網を切ってしまうほど。
しかしカニ身は少なく
市場に出しても
商品価値はつかないとのことで
最近の漁師さんは
みんな捨ててしまうのですが
おじいちゃんが漁師だった頃には
味噌汁にするとものすごく美味しい出し汁が出るとのことで
地元の人の間ではちょっと有名。
中には
味噌汁するならイシガニでないとだめだ!
というこだわりの強いおばあちゃんもおられるそうな。
ちょうど良いタイミングで
次の日うちのレストランに予約をいただいていたので
コースの締めに
そのイシガニを使わせていただくことにしました。
地元の人が言うように
出し汁は濃厚で複雑な味わい。
我が家の自家製味噌が
よく合いました。
そしてそのコースに
漁師さんもご招待。
仕入れさせていただいた魚を
うちの子たちの包丁で
料理したものを食べていただき
情報交換することで
お互いの品質向上につながればと思ってのことでしたが
食事終了後も
子たちと熱心に語り合い
イシガニのような未利用魚に
商品価値をつけたりするような取り組みや
包丁の切れ味と最新の冷凍技術を使った冷凍刺身など
新たな商品開発にまで話は及んでいました。
人口が減少の一途を辿る小さな海と小さな山の集落。
そんなところに暮らす若者同士が食というものを通じてつながり
協力し合って地域を元気にする
新しい何かを生み出せたらと思います。
類が友を呼び
また楽しい遊び仲間が
一人増えました。
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山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
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