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特集

日本でいよいよ始まるか!遺伝子組換え作物の生産とその未来 Part2 商業生産の実現に向けて


(3)交雑・風評被害への対応
交雑防止に関して、農林水産省関係の国立研究開発法人(研究機関)では、GMトウモロコシの場合、従来のトウモロコシとの交雑防止のため、600mの隔離距離を取ることとしている。先ほどの北海道の条例では、これより厳しく1200mの隔離距離を取るよう規定している。同様に条例や指針などを持っている県では、トウモロコシの隔離距離を600m、あるいは1200mとしている。要は、周辺にトウモロコシが栽培されていない地域、例えば、中山間地や離島などが候補地として考えられる。こうした距離での交雑防止以外に、近隣のトウモロコシの開花時期とずれるような時期に栽培するといった、時期的な交雑防止も考えられる。
風評被害は大変難しい問題であるが、先ほど述べたように、周辺でトウモロコシが栽培されていない地域であれば、交雑に関する風評被害の可能性は大幅に減らせると考えられる。ここでも、栽培が地元にもたらすメリットが決め手となるであろう。
(4)栽培計画の策定
以上のことを考慮して栽培計画を立てるのだが、これにはチームを組む必要があると考える。
まずは生産者。GM作物を栽培したいという強い要望が出てこなければ栽培はできない。バイオ作物懇話会は、会員の生産者が数百人と聞くが、皆さんがGM作物で生産性の向上を目指すという強い思いを持っていた。その強い思いこそが、2001年から3年間で20カ所以上の試験栽培を生産者の圃場で行うことができた大きな要因であった。しかしながら、代表の長友勝利さんが事故で亡くなり、リーダーを失って活動は休止となってしまった。この事例を見ても、生産者の強い要望がまず必要ということが分かる。地元の生産者の強い要望が、地元の他の生産者、消費者、行政、そしてさらに政治に伝わることによって、道が開けてくると考えられる。逆に言うと、地元生産者の強い要望なくして栽培への道は開けないということである。GM作物のメリットを見てみたいという強い要望を持った生産者グループを作ることがまずは必要である。
また、GM作物の栽培に理解を示す消費者を見つけ出し、チームに入ってもらうことも外せない。消費者の目線で栽培計画の策定に関わってもらうことも大事である。栽培を支援してくれる消費者が消費者の目線でいろいろと考えを出すことが、実現可能な計画作りに欠かせず、こうした消費者の言葉で栽培の必要性を訴えてもらうことも地元の理解を得るうえで重要である。

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