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土門「辛」聞

インフレ下フランスの旅 日本食品はいまどうなっているか

9月19日から8泊10日間、フランスとスペイン・バスク地方を旅行してきた。前回はコロナ前の19年11月だったので3年ぶりの旅行再開となった。パリに着いてすぐに空港からTGVでボルドーを目指し、そこを拠点にスペインのサンセバスチャンやゲタリアという漁港町に足を延ばしたのは、前回と同じコース。旅で見聞きしたことや、考えたことを綴ってみたい。
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3300円もするKatsu Don

旅の最後がパリだったので、いつものようにオペラ座近くの日本人街に足を向けた。目的は2つ。ランチをとること、日本食品を扱うスーパーを定点観測することだ。ランチでは、欧米を席巻するすさまじいばかりのインフレを実感した。
今回もヨーロッパ最終日のランチは、ご贔屓の老舗のうどん店だった。いつもは天ぷらうどんで旅の〆をするところだが、今回は、なぜか Katsu Don(カツ丼)を注文した。ご飯が食べたいという胃袋の要求に従った。有名店の名に恥じない味だったが、請求書の数字を目の当たりにして腰を抜かしてしまった。22ユーロもしたからだ。
値段のことは、メニューを見ていたときも、それとなく確認していたが、いざ勘定の段階になって円に置き換えてみて、値段の高さに腰を抜かしてしまったという次第。今回の旅でのユーロ円の換算レートは計算しやすいように手数料込みで1ユーロ=150円と頭の中にたたき込んでいた。3300円だ。これに国産ビールを注文していたらランチが4000円コースになっていたところだ。
実は、このお店、コロナ前の前回旅行時にも、やはり旅の〆としてランチを食べに来ていたことがある。そのときも同じカツ丼を注文、16ユーロを払ったことを思い出した。そのときのレートは、1ユーロ130円。2000円のカツ丼という感覚だった。
今回は値上げに円安が重なってしまい、ランチとしては実にアンビリーバブルな値段になってしまったようだ。コロナ前と比べて値上がり率は実に37.5%になる。原材料費や人件費の高騰が原因だ。かつてないほどのインフレが進行しているようだ。

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