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コメ記者熊野のコメ市場情報

Bランク米がタイトに コメ政策の弊害が表面化

全国米穀工業協同組合(略称全米工)という組織がある。加盟組合員は低品位米の搗精・販売を主業とする業者で、組合員数は101社。大きな全国組織とは言えないが、業界に先駆けて穀粒判別器を使った「コメの画像取引」を始めるなど革新的な取り組みを行なっている。また、情報公開にも積極的で毎月、東日本と西日本で行なわれる情報交換会はメディアも参加しているほか、取引会で成約した価格も成約日にオープンにしている。
その全米工が9月22日に東京で開催した東日本ブロック会議の情報交換会で、二つの興味深い発言があった。一つは「いつの間にかふさおとめやふさこがねといったBランク米がなくなった」(千葉の組合員)。もう一つは「コメ先物市場復活を望む声が強まっている」。
この二つの発言は関係がなさそうに思えるが、実はコメ政策と密接にかかわっている。この関係を明らかにすることによってそれらの要因が22年産米の動向に影響していることがわかる。

新米の収量品質情報提供 全米工東日本ブロック会議

二つの発言の関連性に触れる前に情報交換会では、主要産地で新米の収穫作業が始まり、各地の組合員からその状況が報告されたので、その概要を先に紹介したい。
▼北海道=収穫が始まったばかりだが、天候に恵まれて順調に進んでいる。昨年に比べるとゆめぴりかは反収1俵半ぐらい少ない。昨年が豊作であったので平年に比べるとそれほど収量は少なくない。品質も良い。ななつぼしはこれから収穫が始まるが、引き合いが多い。ただ、価格はホクレンの概算金アップもあって高値になりそう。
▼宮城=台風14号の影響はほとんどなかった。一部で刈り取りが始まった。早いものは収量も品質も平年並み。カメムシ害、高温障害の影響も見られない。統計の発表の「やや良」という感じ。
▼新潟=くず米は1kg60円で始まったが、現在70円程度に値上がり。早生は330匁から340匁程度であったが、コシヒカリは350匁台に乗っており、モノが良い。ただ、昨年よりシラタの青が多い感じ。
▼新潟=早生は少なかった。加工用、飼料用に向けられているものが増えた。魚沼コシヒカリは庭先で1俵2万円という声も聞かれる。餅米は、わたぼうしも加工用に回っている。また、飼料用に使われるくず米もある。

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