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【コメ記者熊野のコメ市場情報】
「産地高・消費地安」が鮮明に 流通業者の経営成り立たない
- 熊野孝文
- 第14回 2022年12月02日
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東北各県の22年産米は刈り取りが遅れたこともあって、まとまった量を手当てできない日が続いたが、その分、日を追うごとに市中価格が上がり、青森まっしぐらのようなBランク米でも関東コシヒカリと変わらない値段になってしまった。
いわゆるBランク米は、22年産米では主食用から飼料用に向けられるものが増え、主食用米の供給量が減ることは収穫前から予想されていたが、実際に出回り時期に入ると予想以上に売り物が少なく、買い手の卸を慌てさせている。国や農業団体が強力に主食用米減らしを推進した結果、目標値を大幅に上回る面積が転作されたことによって全体需給が一気にタイト化するという事態になったことが最大の要因。
市中で取引される22年産米がどのくらい値上がりしているのか、コメ卸団体の子会社クリスタルライスが取りまとめたデータでは、今年10月上期(1日から15日)の平均価格は、北海道ゆめぴりかが1万3713円(60 kg玄米、1等関東着税別以下同)で前年の同時期に比べ1173円高。青森まっしぐら1万1538円、同2437円高。秋田あきたこまち1万2422円、同1432円高。新潟コシヒカリ1万5100円、同950円高となっている。いずれの産地銘柄も値上がりしているが、コシヒカリ、あきたこまちといった全国銘柄に比べ、まっしぐらの値上がりが突出している。
青森まっしぐらは東北の代表的なBランク米だが、関東のBランク米と言えば、あさひの夢、とちぎの星、彩のきずな、ふさおとめ、ふさこがねなどがある。これらの銘柄の平均価格は1万1195円で、これも前年同期に比べ2088円値上がりしている。
いわゆるBランク米は、22年産米では主食用から飼料用に向けられるものが増え、主食用米の供給量が減ることは収穫前から予想されていたが、実際に出回り時期に入ると予想以上に売り物が少なく、買い手の卸を慌てさせている。国や農業団体が強力に主食用米減らしを推進した結果、目標値を大幅に上回る面積が転作されたことによって全体需給が一気にタイト化するという事態になったことが最大の要因。
値上がり目立つBランク米 まっしぐらは2437円高
市中で取引される22年産米がどのくらい値上がりしているのか、コメ卸団体の子会社クリスタルライスが取りまとめたデータでは、今年10月上期(1日から15日)の平均価格は、北海道ゆめぴりかが1万3713円(60 kg玄米、1等関東着税別以下同)で前年の同時期に比べ1173円高。青森まっしぐら1万1538円、同2437円高。秋田あきたこまち1万2422円、同1432円高。新潟コシヒカリ1万5100円、同950円高となっている。いずれの産地銘柄も値上がりしているが、コシヒカリ、あきたこまちといった全国銘柄に比べ、まっしぐらの値上がりが突出している。
青森まっしぐらは東北の代表的なBランク米だが、関東のBランク米と言えば、あさひの夢、とちぎの星、彩のきずな、ふさおとめ、ふさこがねなどがある。これらの銘柄の平均価格は1万1195円で、これも前年同期に比べ2088円値上がりしている。
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熊野孝文
鹿児島県鹿屋市 生まれ。コメ記者歴40年、長年「米 穀新聞」の記者を務めてきた。同 紙は2021年10月、堂島コメ市場 不認可に伴い廃刊、以後フリーラ ンスとして取材・執筆活動を続け ている。著書に『ブランド米開発 競争』(中央公論新社)など。
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