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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

突拍子もない考えが将来の常識に生まれ変わるかも!?

今年の足跡を辿っていこう。 ピンク・レディーのミーちゃんの誕生日の次の日、3月8日に委託して融雪剤散布を18haくらいやり4月7日に春小麦播種をした。ちなみに昨年は圃場の積雪が30cmしかなかったので、融雪剤なしで3月28日に春小麦播種をすることができた。
春小麦は早く播種できれば生育期間が長くなり多収になる。赤カビの発生も同じく早く播種できたところが少ないようだ。そうすると私とグリーンバイオ研究所(現ホクレン研究所)の景浦さんが考えた春小麦の初冬播きは収量、病気の面でも有効的な栽培になるだろう、と軽く自慢しておくか。初冬播きは小麦以外でもさらなる進化を遂げているようだ。

ビートの初冬播き技術

マトモに輸出する工業製品のないロシアが唯一送り込でくる流氷が来ると、気温が一気に10度下がると言われるオホーツク・斜里町の堀田泰久さんはビート栽培をしている。オホーツクの春は遅く、土もシバレあがっているので雪がなくなったらすぐ畑に入れるわけではない。ビート栽培は稲のように苗の移植栽培が中心だったが、現在は種を直接播種する栽培が勢いづいている。そこに私が考えた初冬播きの技術が導入されているのだ。パチパチパチ!
私が……と言ったが、初めて春小麦の初冬播きを行なった35年前に、このような話を景浦さんから聞かされた。
初冬播きの技術では、実は金髪・ブルーアイがウヨウヨいるロシアが早く、ビートで100年ほど前に行なわれたそうだ。その結果、当時は解決できない問題が発生したようだ。初冬播きビートは冬を越し、雪が解けると発芽して土から現れる。ただ生育が進むと、ビートに薹(とう)が立ってしまったのだ。この薹が立つ現象は、作物の茎などが気温や気象条件によってニョキニョキと上に伸びて収量に影響を及ぼし、その結果普及しなかったらしい。ちなみに“あいつは歳を取ったのにまだ薹が立っている”にも使われるアレだ。
初冬播きのビート栽培を実践している斜里の堀田さんによると、初夏になっても薹が立つ現象は発生していないようだ。なぜ、100年前のロシアでは薹が立ち、今はそうでもないのか。気温? 雨? 緯度による太陽の熱量? 品種? もしかして、チチンプイプイ魔法のクスリを使っているのだろうか? 

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