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最果ての一匹狼

一匹狼の遠吠え

例えて言うなら闇に紛れて人の食糧をかすめ取る、ドブネズミのような奴らとはさっさとおさらばして、共に理解し合える者たちとプロフェッショナルな仕事がしたい。ストレスのかかる奴らと頑張る必要はない。
だが世の中、真摯に土と向き合って農産物を作り、独自販売を始めると、気づいたときにはハイエナの群れに囲まれている。姿かたちは知性のある人間でも、野生動物の生態系となんら変わらない。農民が毎日、汗水垂らして働き、疲れ切って寝ている間に、吸血コウモリたちは自分たちに都合の良い生態系を着々と作り上げる。元々素直で単純な性格の私がそのことに感づいたときには、奴らは頂上の見えない巨大なアリ塚を築き上げていた。
それにひるまず、このまま突き進もうと決心するのに時間はかからなかった。邪魔する奴らには立ち向かわなくてはならない。この世界は付き合う相手次第で、ともすれば支配される関係性になってしまう。己の理想を手にするには自ら土台から作り直すしかない。
ここで語る“最果て”のストーリーはさかのぼること15年前、たくさん失敗しながら取り組んできた、商売の環境を自分で構築するまでのお話である。神のご加護もたびたびあった気がする。信じられないミラクルが実際に何度もあった。同じ農業者の皆様に、これまでの体験談を少しでも参考にしていただけたら幸いである。

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