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Economic eye

アフリカ向けのコメ輸出は可能 アフリカの経済成長が日本の農業・農村を救う

アフリカのコメ市場は一番の成長マーケットだ。日本米の輸出はゼロ。ジャポニカ米は彼らの嗜好に合わないのであろうか。アフリカのコメに関しては稲作振興のODAばかり聞こえてくるが、ビジネスの話題にも目を向けてみたい。
日本のコメ輸出は順調に伸びている。2010年は1898tであったが、21年は2万2833tである。この10年で10倍以上に拡大した。とはいえ、まだ2万t台であり、生産量700万tの0.3%に過ぎず、国内の過剰米解消、減反緩和に寄与できる水準ではない(コメ輸出論については本誌20年11月号本欄参照)。
アフリカのコメ市場は巨大で、しかも輸入は増加が続いている。表1に示すように、コメ輸入量は1550万t(精米換算)に達する。日本の「生産量」の2倍以上だ。しかも、急速に増大している。世界のコメ輸出量は4560万tであるから、今や3分の1はアフリカ向けである。
生産量も増えている。2000年1166万t、10年1735万t、20年2527万t(日本の約4倍)。増加しているものの(10年で50%増)、輸入の伸び(同70~80%増)ほどではないのは、消費の伸びがもっと大きいということであろう。世界も、アフリカも、コメは成長産業である(世界の中で見ると、日本のコメ産業の埋没が目立つ)。
アフリカのコメ市場の高成長の要因は、(コメはトウモロコシ等より高級食材であることが大前提であるが)人口増加と経済成長・所得向上が大きな要因であろう。地域別にみると、輸入規模は人口が4億人を超える西部地域814万t、東部地域423万tと大きい。

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