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特集

2023年始動! わたしの「仕事」「展望」「視点」後編

インフレ下で新しい年が明けた。 国際情勢の荒波を受け、日本農業の構造的問題が重くのしかかる。 資材高騰、食料安全保障、自給率、人手不足……。 そんななかで、それぞれの仕事の現場から、 2023年に寄せる思いを語っていただいた。
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視野を拡げるために現場に行こう!「鳥の眼」「虫の眼」両方で/鳥山 雅庸 (株)リバティフーズ代表取締役社長

【ゆめかおり前夜「もう小麦には懲りた」】

私は茨城県常総市と福島県郡山市で、大手流通業のPB商品を製造するパン工場を営んでいます。
メインの原材料である小麦について大きな数字で捉えると、日本では600万tの小麦消費のうち約15%が国内産。用途別で約30%と最も多いパン用に限ると国内産の小麦比率は、たったの2~3%程度です。パンの世界では国内産小麦はまだまだ希少なんです。
じゃ、どこの小麦でパンはできているの? それは北米産です。アメリカの長い目で見た戦略ってすごいですよね。気になる方は「小麦 アメリカ 給食」みたいな検索してみてください。
そんななか、10数年前に関東で作れるパン用小麦ユメシホウというものに出会いました。飯島さんという自分の親くらいの農家の方が売り込んできたんですよ(押しの強さは歴史を変える原動力です)。経緯は省きますが、私は飯島さんにユメシホウを1ha委託生産することになりました。
はい、見事に失敗しました。ちゃんと収穫できましたよ、でもパンとしてコンビニに並ぶことも、種になって未来に繋ぐこともできませんでした。
ただし真剣に取り組んだので小麦の栽培のこと、小麦を取り巻く状況、農家と補助金のこと、様々な勉強を実地でできたり、当事者・それに近い人たちからいろいろなことを教わるという貴重な体験をしました。そのときの経験はブログに残っています(検索 「ユメシホウ 広がる」)。
当時、失敗して考えたことは、「もう小麦には手を出さない、懲りた」ということでした。2010年夏のころでした。

【ゆめかおりとの邂逅 商品化へ産みの苦しみ】

2010年に早すぎる失敗体験をしました。それ以降パン用小麦の話が出ると条件反射的に拒んでおりました。2017年ごろ、私は新工場のオープンにあたり悩みがつきませんでした。おいしいパンを作るため、そのパンを多くの人に食べてもらうため、できる限りのことはしていましたが、なにか足りないって思っていたのかもしれません。

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