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【最果ての一匹狼】

とある経済戦争

奴らはバッタのように跳ね上がった。まるで二流映画のワンシーンのように――。
私は、一匹狼としての生き残りを賭け、生食用馬鈴薯と府県向け種イモの生産に力を注ぐことにした。国に補助金を法人格で申請し、農産物保冷施設を建設するチャンスを得た。
同時に、サル山のサルたちが何やら異様な雰囲気でゴソゴソと蠢き、私をサル山に呼びつけた。そこで言われたのがこれだ。
「我々の了解なしに補助金を使うことは許さない。もちろん、金も貸さねーからな！」
怖いサラ金屋、もしくは映画に出てくる小さな田舎町を仕切る悪の一味である。こうして立場の弱い農民イジメが始まった。
目標を持ってこれから頑張ろうとする農民の夢と希望を打ち砕く。誰かがコイツらを退治しないと、このサルたちはいつまでも勘違いする。サル山はさらに腐敗し、後世まで悪名轟くタチの悪い組織ができ上がるに違いない。弱者をねじ伏せようとするこの瞬間こそ、時代劇の悪役そのものだった。
私はブチギレた。その刹那、思い切り机を蹴り飛ばしていた。最初から相手に腹が立っていたからできたことだろう。
目の前の机は吹っ飛び、2匹のサルはびっくりして１mくらい跳ね上がった。さながら草むらをかき分けたときに驚いて跳ね上がるバッタのようだった。その後は想定外のできごとを理解できずにポカンと座っていた。
「ざまぁーみやがれ」

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