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小川まさゆきの現代の農業観・農地観

お米クリエイター 佐藤裕貴 Uターン就農からアート×ファッション×音楽×農業へ


お子さん連れで、田植え体験を目的に来場いただいた方も含めて仙台や東京からもご参加いただき、今年は130名規模で賑わいました。
―コロナ禍の影響は?
規模を縮小した時期もありましたが、21年の夏には、世の中が流行病で元気がなかったので、「田んぼで国産ウナギを焼いて、みんなにふるまうから田植えをしよう」と呼びかけました。ウナギを焼くのは、軽トラックの後ろにオシャレに作った焼き台です。ここでしか、自分たちでしかできないことを意識して工夫して、小田地区でやる意味というのを伝えたいと思っています。それは、愛をもらった人には愛で返すといいますか……地元愛というと分かりやすいかもしれません。

地域づくりの原点回帰

―佐藤さんの地域づくりとはどんなことでしょうか?
収穫祭みたいなイメージでしょうか。農業は普段、見えない仕事を黙々とやっているので、その分、喜びはみんなで分かち合いたいじゃないですか。地元の方々や家族、お米をご利用くださる飲食店の方々に応援していただき、今の自分があります。この感謝の気持ちを、角田市小田地区にて自分ができる農業でお返ししたいですね。
でも、最近は地域の集まりが少なくなって、地域のことは区長の話し合いで決まってしまう。いろいろな会議に参加して気づいたのは、誰も何も言えない地域になっているということですね。会話を積み重ねることで解決することが地域づくりの原点だとつくづく思います。
この辺りの借地料は、10a当たり米30 kgですが、年に1回届けるだけでなく、お中元やお歳暮などを届けて会う理由を作ります。相手の顔を見ながら「どう?」「何か困っていることある?」といった昔ながらの人と人との付き合いを何気なくやりたいですね。感謝を伝えるのに手紙を書いて手渡しに行くのは結構な労力ですが、農作業と同じくらい大事です。仕事をこなすというよりも、何か人間らしい生き方をしたくてそうしていますね。やっぱり、僕の仕事でたくさんの方々に喜んでもらえたらという気持ちが大きいですね。
―そのためにどんなビジョンで活動されていますか?
小田地区の小さな田んぼが連なる長閑な田園風景が愛おしくて、それを維持しながら割と楽しんで農業をしてきました。でも、それは農地の集約や拡大、基盤整備などの農地改革が遅れてきたというデメリットになっています。震災や洪水被害を経て、作業性もさることながら、豪雨の際の排水機能など防災も兼ねた基盤整備の必要性を感じました。基盤整備には地域計画策定に3年、審査に3年、整備工事に8~9年、合計15年は要するので、今すぐにどうこうできる話ではありません。未来につなぐ農地のあり方を、地域の人たちと考える勉強会を開催するなど皆さんの声を集約し始めました。農業委員も仰せつかり、僕の思いを地域農業のビジョンにも落とし込んでいきたいですね。

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