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人生・農業リセット再出発

鰹と浮世絵

目に青葉山ほととぎす初鰹」と聞けば、南から黒潮に乗って春の日本に近づいてくる、脂分の少ないあっさりとした“上り鰹”の群れ。この回遊魚が九州南端の枕崎から高知を通って三陸沖へ暖流に乗って北上し、秋になると南へ引き返してくる“戻り鰹”は脂が初鰹の5倍ものっている。
勇壮な土佐の“鰹の一本釣り”は、巻き網だと魚が暴れ傷つくと味が落ちるので、手間はかかるが貴重な漁法。高知県民の鰹消費量は一般の5倍と半端ない。鰹のタタキは、表面をワラ焼きで炙(あぶ)って、それを分厚く切った後で塩を叩き込ませることで生臭さを消して身を引き締め、脂を全体に行き渡らせて叩くからタタキと言う。分厚く切って厚めのニンニクスライスと一緒にポン酢ダレに漬けて食らいつく豪快な食べ方は、土佐旅行の醍醐味だ。内臓で作った塩辛“酒盗(しゅとう)”も名物。鰹節は、カビ付けで鰹の脂を分解させて作るから脂が少ない上り鰹が向いている。“勝男”とかけた縁起物で、初鰹を食べると750日も長生きすると言われた。現代は冷凍技術で遠洋漁業のカツオが年中手に入るが、「宵越しのカネは持たぬ」、「女房を質に入れても初鰹」は、散財するほど高価だった初物を食うのが江戸っ子だった。

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