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そのアルバイトという行為が
「自分たちに必要なお金を自分たちで作る」ということにあたるか
息子たちに問うてみたところ
「うーん?」となりました。
都会とは違い選べる業種が
極端に限られるせいか
こんな田舎でアルバイトというと
単純作業で拘束時間じっと我慢していれば
なんとなくそれなりにお金がもらえるみたいなイメージがあり
それは息子たちが考える本来の「お金を稼ぐ」ということとは
ちょっと違う感じがするというのが「うーん?」となった理由。
自営業でも会社員でも与えられた場所で
自分なりの特技を活かし
自分の頭で考えて
試行錯誤を繰り返しながら
なんとか
結果を出して
はじめて報酬が得られるような
責任と厳しさのある世界が
本来の「お金を稼ぐ」ということなんじゃないの
というのが息子たちの出した
現時点での答えです。
僕自身も経験としていろいろな仕事をやってみるという意味ではアルバイトも
良い面はあると思うのですが
「お金を稼ぐ」
という観点から見ると
あまり考えることなしに作業をしていれば
確実にお金がもらえ
そのお金で欲しいものが買える
という「単純に物欲が満たされるような経験」が
本来の「お金を稼ぐ」ということの理解につながるかというと
やはりちょっと違うかなと思っていたので
あまり考えずに
とりあえずなんて気持ちで
アルバイトをするのなら
包丁研ぎでも料理でもコーヒーでもなんでもいいから
「自分たちの得意なことを生かして自分たちで商売をやってみたら?」
「お金を稼ぐ方法を自分たちなりに考えてみるのも結構おもしろいんじゃない?」
と焚き付けてみました。
サンタクロースが枕元に
完成品ではなく材料や道具ばかり置いていったのは
おもちゃで遊んだり
お菓子を食べたりする
単純な楽しみとは別の
作るという楽しみに
気付くきっかけを与えたかったのではないでしょうか。
宝くじが当たって
お金がもらえたら
単純に嬉しいとは思いますが
自分たちで事業にチャレンジして得たお金というものこそ
本当の稼ぎであり
手にした時の喜びも宝くじとは根本的に違うものでしょう。
お金もお菓子やおもちゃとあまり違いはなく
それを作るという楽しみはまた別にあるはずです。
そんなわけで
お金儲けも楽しんでみよう!と
長男が18歳になるころから始めたレストラン。
当初はなかなかうまく行かず
こんなに時間をかけて儲けがたったこれだけ?
これやったらアルバイトしてる方がよっぽどましや!
なんて愚痴をいう大変な時期も
ありましたが
コロナ渦もなんとか乗り越え
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山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
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