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アルパカファームの経営・労務事件簿

新しい直接流通のかたち「CSA」のすすめ


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農家と消費者が相互に支え合う仕組み

「CSA」という言葉を聞いたことはありますか。Community Supported Agriculture。「地域支援型農業」と訳されることが多いようです。
先日、あるCSAのプラットフォーム立ち上げをサポートさせていただきました。長野県に本拠を置く氣合同会社で、この3月に設立されたばかり。出資者82名、消費者や農家などが名を連ねています。出資金は1口1万円から100万円まで、計580万円。定款には、出資額にかかわらず1人1票の議決権を持つと定められています。農家と消費者をつなぐCSA事業を中核として、さまざまな関連事業をこれから進めていくとのこと。
皆で支え合い、皆で命をつないでいく。「食」だけにとどまらず、我々一人ひとりの在り方の変革。生産者と消費者の意識の変革を、間近で実感しました。

【消費者と対等の関係でリスクを共有する】

生産者の高齢化、農業人材の不足を抱える農業界。そして「食の安全」「質の高い食」など消費者の食への価値観が変化する現在。農業・生産プロセスに多様な人材が参画できる試みとして、CSAが注目されています。
まずは主な特徴を挙げておきましょう。
(1)前払い制→安心して、生産に勤しむことができます。
(2)定量のお届けを保証する契約ではない→自然の恵みで育つ農産物、天候に左右される農業の在り方自体を支える仕組みです。
(3)協働体験が大きな価値になる→コミュニティのメンバーだからこそ、生産のプロセスに携わることができます。例えば、田植えや稲刈り、種まきや収穫に際して、消費者が農場に出向く機会が設けられています。
CSAは、生産者と消費者が連携し、前払いによる農産物の契約を通じて相互に支え合う仕組みです。アメリカで1980年代に最初に始まったとされ、現在では、スイスのACP、フランスのAMAPなど、CSAに相当する活動が各国でみられます。農作業や出荷作業などの農場運営に消費者が参加する特徴を持ち、生産者と消費者が経営リスクを共有し、信頼に基づく対等な関係がそこにあります。
CSAは、その農家が目指す農業と、それに賛同する消費者の共感・協力によって成立します。したがって、消費者や協力者に営農のコンセプトをきちんと示しておく必要があります。例えば、落ち葉や竹チップなどを活用した資源循環型農業とか、固定種・在来種を用いた有機農業などなど。

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