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知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ

モロッコ かつての世界最大の違法大麻産地が医療・産業・化粧品分野で合法化

モロッコ王国はアフリカ大陸の北西端に位置し、北は地中海、西は大西洋に面する。国土面積は日本の約1.2倍で、中央部に連なるアトラス山脈により気候は沿岸部の地中海性、中央部の大陸性、それより内陸部の砂漠気候に分けられる。人口は約3666万人。イスラム教の国でアラブ人(65%)とベルベル人(30%)が混在する。
公用語はアラブ語とベルベル語だが、フランスの植民地だった歴史からフランス語も通じる。アフリカの玄関口として経済は発展中だが、農業はいまも同国経済の柱で、人口の25%が農業に従事し、小麦、大麦、テンサイ、ジャガイモ、柑橘類などの生産が盛んだ。

国王が独自の例外措置で伝統的な大麻栽培を容認

北アフリカへの大麻草の伝来は、約一千年前のアラブ人が相次いで征服を行なった時期と推測されている。18世紀にはモロッコ北部のリーフ地方が主な栽培地になった。
刻んだ大麻草と、刻んだタバコを混ぜ合わせた混合物は「Kif(キフ)」(最高の幸せの意)と呼ばれ、粘土製あるいは銅製のセブシと呼ばれる小さなボウルを備えたパイプで吸うのが伝統的な嗜み方だ。また、伝統的な菓子「maajoon」や茶のほか、薬用、宗教的な用途にも大麻草は使われてきた。地方行政機関はタバコやキフの販売で税金を徴収し、権力者(スルタン)や封建官僚(マクゼン)らに譲渡する構造が常態化していた。

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