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【知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ】
モロッコ かつての世界最大の違法大麻産地が医療・産業・化粧品分野で合法化
- NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 理事 赤星栄志
- 第65回 2023年05月09日
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公用語はアラブ語とベルベル語だが、フランスの植民地だった歴史からフランス語も通じる。アフリカの玄関口として経済は発展中だが、農業はいまも同国経済の柱で、人口の25%が農業に従事し、小麦、大麦、テンサイ、ジャガイモ、柑橘類などの生産が盛んだ。
北アフリカへの大麻草の伝来は、約一千年前のアラブ人が相次いで征服を行なった時期と推測されている。18世紀にはモロッコ北部のリーフ地方が主な栽培地になった。
刻んだ大麻草と、刻んだタバコを混ぜ合わせた混合物は「Kif(キフ)」(最高の幸せの意)と呼ばれ、粘土製あるいは銅製のセブシと呼ばれる小さなボウルを備えたパイプで吸うのが伝統的な嗜み方だ。また、伝統的な菓子「maajoon」や茶のほか、薬用、宗教的な用途にも大麻草は使われてきた。地方行政機関はタバコやキフの販売で税金を徴収し、権力者(スルタン)や封建官僚(マクゼン)らに譲渡する構造が常態化していた。
国王が独自の例外措置で伝統的な大麻栽培を容認
北アフリカへの大麻草の伝来は、約一千年前のアラブ人が相次いで征服を行なった時期と推測されている。18世紀にはモロッコ北部のリーフ地方が主な栽培地になった。
刻んだ大麻草と、刻んだタバコを混ぜ合わせた混合物は「Kif(キフ)」(最高の幸せの意)と呼ばれ、粘土製あるいは銅製のセブシと呼ばれる小さなボウルを備えたパイプで吸うのが伝統的な嗜み方だ。また、伝統的な菓子「maajoon」や茶のほか、薬用、宗教的な用途にも大麻草は使われてきた。地方行政機関はタバコやキフの販売で税金を徴収し、権力者(スルタン)や封建官僚(マクゼン)らに譲渡する構造が常態化していた。
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赤星栄志 アカホシヨシユキ
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク
理事
1974(昭和49)年、滋賀県生まれ。日本大学農獣医学部卒。同大学院より博士(環境科学)取得。学生時代から環境・農業・NGOをキーワードに活動を始め、農業法人スタッフ、システムエンジニアを経て様々なバイオマス(生物資源)の研究開発事業に従事。現在、NPO法人ヘンプ製品普及協会理事、日本大学大学院総合科学研究所研究員など。主な著書に、『ヘンプ読本』(2006年 築地書館)、『大麻草解体新書』(2011年 明窓出版)など。 【WEBサイト:麻類作物研究センター】http://www.hemp-revo.net
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