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土門「辛」聞

インボイス導入まであと半年 消費税ゼロ実現大作戦の秘策はこれだ


この段階での税額控除は、米を生産するのに必要な生産資材の購入の際に支払った消費税が対象になる。税額の申告次第では、益税になっていたり脱税されていたりする可能性はある。まさにそれを防ぐのがインボイスの本旨で、消費税の適用税率と税額を次に伝えることを義務づけたのだ。

仕入税額控除は補助金のようなもの

次に協同組合特例。ポイントは、特例で消費税の仕入れ税額控除が認められていることだ。このケースなら、農家へ仮払いした消費税889円がまるまる控除される。実質消費税ゼロ。それを示すのが、太枠で囲んだ889円の部分だ。その段階での納付税額は1120円になっているが、税額控除の対象なので、実際の納付税額は231円、現行消費税と同じである。差額の889円は、本来、納税されなければならないが、見なし税額ということで、実際に納付するのは、仮受け消費税1120円から889円を差し引いた231円ということになる。
協同組合にとって、その889円は、結果として、払わなくても済む税金というよりは、国に代わりに支払ってもらったようなものだから、補助金のようなものという見方もできる。
その恩恵は、協同組合だけでなく農家にも及ぶ。想像したくないのは、それが益税になることだ。益税を封じるためインボイス制度を導入したのに、こうした特例を盛り込んだことで、新たな益税の原因を作るというイタチごっこに陥ってしまう可能性を残した。「公正・中立・簡素」の租税三原則に背くことになったことは、残念なことである。
税額控除という点で、協同組合特例の右に出るものはない。免税事業者からの仕入れが消費税ゼロになるからだ。しかも時限措置でもない。経過措置が切れても消費税ゼロということなのだ。
次いで6年間の経過措置。免税事業者からの仕入れについての消費税は、前半3年間(23~25年)8割控除、後半3年間(26~28年)5割控除が可能となる。
さて、協同組合特例で対象となる組合形態を整理しておこう(括弧内は根拠法)。農業協同組合(農協法)、農事組合法人(農協法)、事業協同組合(中小企業等協同組合法)などだ。商人系集荷商が特例の対象になるには、一般的に事業協同組合での対応となる。
商人系集荷商にも協同組合組織はある。全国主食集荷協同組合連合会(全集連)、事業協同組合の組織形態だ。全農と農協の関係のように31道県の会員(組合)による組織。農協組織のように都道府県段階で県集連とか集荷組合という下部組織がある。ここでは便宜的に集荷組合と呼んでおこう。それらの傘下に1000社の集荷業者の組合員がいる。賛助会員は3県で3社。

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