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特集

政府・自治体広報の危うさをファクトチェック


5波のころからワクチン接種が始まり、その効果で流行は収まったとも言われた。しかしその後、接種した人が増えたにもかかわらず大きな6波が起こった。こうしてワクチンの感染防止効果も重症化防止効果も持続しないことが判明したため反復接種が行われているが、それでも期待された集団免疫は達成できていないようだ。緊急事態宣言は4回出され、社会経済活動が止められた。しかし、被害のあまりの大きさと効果に対する疑問から4回で終了した。緊急時対応とは走りながら考えることであり、状況に応じて宣言を中止したことは正しい政治決断だった。
緊急事態宣言でさえ効果が小さいのだから、外出自粛・三密回避・マスク着用などの個人対策に大きな効果があるはずはない。このことを示すのが各国の感染者数の推移である。4波までの日韓の感染者数は英米に比べて少なかった。これは日本の奇跡とも言われ、その理由はマスクなどの優れた個人対策と言われた。また、6波のあとで英米韓はマスク着用義務を緩和し、これを人体実験などと揶揄する声もあったが、その懸念とは逆に世界的に感染が減少した(図2)。新型コロナは飛沫感染ではなく空気感染(エアゾル感染)であり、だから飛沫感染の防止効果しかないマスクの感染防止効果は非常に小さいのだが、この事実を政府は国民に説明していない。
こうして日本だけがマスク着用は勿論、その他の個人対策も厳重に守り続けた。ところが、日本だけでこれまで最大の7波と8波が起こった。1波から4波が小さかったのは他のアジア諸国も同じだったことから、これは地域の特徴であって日本独自の感染対策の成果ではないことは明らかだ。
にもかかわらず、専門家はいまだにそのような主張をする一方で、日本だけが大きな7~8波を迎えた不都合な事実については説明していない。
日本でも世界でも周期的に流行が発生している。そして、ワクチンも緊急事態宣言も個人対策も流行の発生を抑える力はなく、波の高さを多少低くする程度と考えられる。感染防止対策が費用対効果に合わない以上、高齢者施設などに対する重点的な感染対策と重症者の救命に的を絞るべきことは早期から指摘されていたのだが、これについては変更ができなかった。その理由は、政府が作り出した世論である。
政府と専門家が策定した感染防止対策の基本は国民に個人対策の順守を求めることだった。問題はこれに応じる国民が少ない可能性だが、これを解決するのが恐怖感だ。そう考えて実行したのが、連日TV、新聞で感染者数を大きく報道し、医療の専門家を登場させて受け入れ病院が医療崩壊に瀕している様子や、感染しても入院できない人の声、後遺症の恐ろしさなどを大きく報道することだった。

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