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【今年の市場相場を読む】
過去15年間で産出額が2割増以上の野菜類 タマネギ/エダマメ/ニラ/レタス類
- 第321回 2023年05月30日
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【概況】東京市場におけるタマネギを06年と、相場高騰した22年の前年である21年で比較すると、入荷数量は93%に減ったが単価は24%高くなり、金額(数量×単価)は15%増えた。「農畜産物産出額増加率ランキング」でみると44%増えたのに、東京市場における金額増加率は3分の1しかない。ちなみに、輸入タマネギは06年で29万t、キロ単価は44円。21年は23万tで単価は60円。金額での対比は8%増にとどまる。単純な比較では東京市場の半分だ。
【背景】タマネギの産出額が増えた理由は、普通には単純に単価が高くなったということだ。面積も増えているはずで、稲作からの転換を含めて、各地で地場需要に対応する生産が導入されている。単価高といえば、22年に起きた〝タマネギ・クライム〟。業務用に対応する中国産(剥きタマ)がコロナ禍で輸入がストップして起きた。もうひとつの単価高は、いわゆる新タマ、サラダタマネギが増勢なことと関係がある。土物に分類される乾燥タマネギではなく、生鮮品として流通する。
【今後の推移】 生鮮タマネギは貯蔵性がないため業務用には向かないが、小売りでは「サラダ野菜」として季節野菜的な扱いだから、生鮮品価格で取引され単価が高い。これが産出額や市場流通金額を押し上げている。増加率44%という数字は、生産面積を推測してハジキ出した「生産量」に平均単価をかけて算出される理論値であるが、統計が明確な市場流通金額は一番信憑性がある。なお輸入品の金額は8%増。いわば「中国産の剥きタマ」が生み出した付加価値分である。
タマネギ/44%増―生鮮品新タマが金額=付加価値上げる
【概況】東京市場におけるタマネギを06年と、相場高騰した22年の前年である21年で比較すると、入荷数量は93%に減ったが単価は24%高くなり、金額(数量×単価)は15%増えた。「農畜産物産出額増加率ランキング」でみると44%増えたのに、東京市場における金額増加率は3分の1しかない。ちなみに、輸入タマネギは06年で29万t、キロ単価は44円。21年は23万tで単価は60円。金額での対比は8%増にとどまる。単純な比較では東京市場の半分だ。
【背景】タマネギの産出額が増えた理由は、普通には単純に単価が高くなったということだ。面積も増えているはずで、稲作からの転換を含めて、各地で地場需要に対応する生産が導入されている。単価高といえば、22年に起きた〝タマネギ・クライム〟。業務用に対応する中国産(剥きタマ)がコロナ禍で輸入がストップして起きた。もうひとつの単価高は、いわゆる新タマ、サラダタマネギが増勢なことと関係がある。土物に分類される乾燥タマネギではなく、生鮮品として流通する。
【今後の推移】 生鮮タマネギは貯蔵性がないため業務用には向かないが、小売りでは「サラダ野菜」として季節野菜的な扱いだから、生鮮品価格で取引され単価が高い。これが産出額や市場流通金額を押し上げている。増加率44%という数字は、生産面積を推測してハジキ出した「生産量」に平均単価をかけて算出される理論値であるが、統計が明確な市場流通金額は一番信憑性がある。なお輸入品の金額は8%増。いわば「中国産の剥きタマ」が生み出した付加価値分である。
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