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Was können wir in Biei machen?

後編 ~ぼくたちは美瑛で何ができるか?~ドイツ人から見た日本農業

ドイツ人のコスター・ヒロセ ステファンさんは1998年、妻の香代子さんを連れ添って北海道美瑛町で独立就農する。農業にとどまらず、この地で何ができるかを考え、喫茶店やコテージ、農業資材の輸入販売業と多角化してきた。後編は、そんなステファンさんのフィルターを通した日本農業に迫りたい。 文/永井佳史、取材協力/石村聡英
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補助金が多いのでは?

日本で暮らして30年近くになり、祖国のドイツから離れてだいぶ日が経ちました。ですので、両国を比べるといっても感度が鈍っています。それを前提にしてもらえればと思います。
日本に来て、日本の農業に対してこれは少しおかしいんじゃないかと感じることも多々ありました。でも、生活を通してなるほどと認識を改めることもありました。風土が違いますからね。だから、なんでも直接は比較できません。
ただ、補助金(注:交付金を含む)は少し多すぎるように感じます。より効率的な農業を求める必要がなくなり、成長が止まる可能性があります。長いスパンで考えたら、日本にとっていいことではないかもしれません。

ロータリーを使いすぎでは?

土に関することでは、土壌の流亡のことを考えている人がどれくらいいるでしょうか。
ロータリーハローを使いすぎだと思います。コストや時間をそんなに考えなくてよければ、ロータリーをかければいいじゃんとなるでしょう。でも、強制駆動であるロータリーにはものすごいエネルギーがかかっていますし、機械も消耗します。作物によってはロータリーでの整地が必要なものもあるでしょうが、たとえば小麦には必要ありません。小麦の場合、スプリングハローやスタブルカルチなどの爪モノで整地するだけで十分だと思います。
日本の農業はきれいに見えることをより意識しているように感じます。隣町の富良野に行ったら、タマネギがアスファルトの道路近くまでびっちり植えてありますからね。ドイツではそこまでしません。効率重視です。

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