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Economic eye

ロンドンジンの伝統を売る八王子蒸溜所

世界的なジンブームであるが、日本でも、造り手の新規参入が相次いでいる。下表は、世界のジン消費の推移である。ラム酒は2010年までは大きく伸びたが、この10年は横ばい、これに対し、よりファッション性の高いジンはこの10年急増している。日本でもこの数年、急速に勢いを増している。ジンは“自由度”が高く創造的なところが造り手にとって魅力である。自己実現の産業であることが要因と思われる。
東京八王子に、昨年、新しいジンメーカーが出現した。東京八王子蒸溜所だ(中澤眞太郎代表、42歳)。クラフトジンを造っているが、開業の年にいきなり、TWSC洋酒部門で金賞、銀賞を受賞した(2022年)。
「トーキョーハチオウジンCLASSIC」(45°)を飲んで、ジンの進化を感じた。私はジンの松脂味が苦手だったが、久しぶりに飲んで驚いた。カクテルを作らず、ストレートで飲んでも、フローラルな風味が堪能でき美味しい。
八王子蒸溜所は、日本最初の樹脂製内窓メーカーである大信工業(株)(創業1949年)の事業部門である。創業70周年ともなると、 新しいビジネスの芽を育て、事業の多角化で成長を模索するのが企業経営の常である(大信工業は従業員100人、売上高12億円)。三代目予定の中澤眞太郎氏は米国留学、音楽活動(トロンボーン)、飲食業界の三つの経験を積んできたが、この過去の経験を活かせるものとして「ジン」を選んだ。

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