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【江刺の稲】
タダの指導に依存している限りには限界あり
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第326回 2023年08月24日
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本誌7月号の特集は、2008年9月号の特集をそのまま再掲したものだった。再掲を思いついたときもそうだが、谷氏の講演を聞きながら、農業経営が昔から変化していない実態があることに複雑な気持ちになった。
pH、CEC、EC、塩基飽和度、可給態リン酸など、土壌の基本用語が出てくるため、「分かる? 分かる?」を連発する。谷氏はこうした講演をこれまで何度も繰り返しやってきて、残念ながら農家のほとんどはその関連性とその理解のもとで適正施肥とは何かというものの基本を理解していない。だから、小・中学生向けの講義のように理解度を確かめざるを得ない。それだけではなく、「長年農業をやってきて、こんなことをまだ覚えていないの?」という若干の皮肉も込められているのかもしれない。
pH、CEC、EC、塩基飽和度、可給態リン酸など、土壌の基本用語が出てくるため、「分かる? 分かる?」を連発する。谷氏はこうした講演をこれまで何度も繰り返しやってきて、残念ながら農家のほとんどはその関連性とその理解のもとで適正施肥とは何かというものの基本を理解していない。だから、小・中学生向けの講義のように理解度を確かめざるを得ない。それだけではなく、「長年農業をやってきて、こんなことをまだ覚えていないの?」という若干の皮肉も込められているのかもしれない。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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