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【今年の市場相場を読む】
食文化に欠かせない野菜類この13年 カイワレ/食用菊/ハーブ類/ベビーリーフ
- 第324回 2023年08月24日
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【概況】東京市場に入荷するカイワレを09年1月~10年1月までの13カ月に対し、13年後の直近22~23年の同時期を比べてみると、数量では4割減、単価は1・8倍になった。カイワレは96年7月にO-157による食中毒事件の“犯人”と疑われ(後に無罪が証明された)、その風評被害をモロに受けて、バブル期には3700tを上回る入荷があったが事件の翌年には一気に800tにまで激減。これだけの入荷減でも単価はほぼ変化なかった。
【背景】8割近くの入荷減に対して290~300円の単価は変化なしとは、スーパーなど小売店で販売しなくなり、一部業務用だけが残ったことを意味している。そもそもカイワレは紅タデやボウフウなどと同じ「め類」のツマ物で、刺身や煮物の付け合わせや彩りをメインに、ピリッとした食味が香辛料的に利用されていた。それが昭和50年代の“差別化商品発掘ブーム”の中で、ツマ物から一般野菜に“出世”したものだが、同様に出世野菜となったオオバより2倍以上に急増した。
【今後の推移】ほとんどのカイワレは、工業野菜のノウハウを持つモヤシ業者によって生産、出荷されていた。モヤシはそれまで野菜売場の目玉商品にされ、同様にカイワレも安く売られ、一般家庭に瞬く間に普及した。家庭では、サラダに混ぜたり卵とじやみそ汁などに使ったり。だが、手巻き寿司には細切りキュウリとともに利用されるなど、伝統的な和食由来の使われ方も受け継がれている。業務用が復活し、モヤシと一緒にスーパーへ直納される食材になっている。
カイワレ/食中毒疑惑受け8割減、家庭料理にも伝統的な利用法
【概況】東京市場に入荷するカイワレを09年1月~10年1月までの13カ月に対し、13年後の直近22~23年の同時期を比べてみると、数量では4割減、単価は1・8倍になった。カイワレは96年7月にO-157による食中毒事件の“犯人”と疑われ(後に無罪が証明された)、その風評被害をモロに受けて、バブル期には3700tを上回る入荷があったが事件の翌年には一気に800tにまで激減。これだけの入荷減でも単価はほぼ変化なかった。
【背景】8割近くの入荷減に対して290~300円の単価は変化なしとは、スーパーなど小売店で販売しなくなり、一部業務用だけが残ったことを意味している。そもそもカイワレは紅タデやボウフウなどと同じ「め類」のツマ物で、刺身や煮物の付け合わせや彩りをメインに、ピリッとした食味が香辛料的に利用されていた。それが昭和50年代の“差別化商品発掘ブーム”の中で、ツマ物から一般野菜に“出世”したものだが、同様に出世野菜となったオオバより2倍以上に急増した。
【今後の推移】ほとんどのカイワレは、工業野菜のノウハウを持つモヤシ業者によって生産、出荷されていた。モヤシはそれまで野菜売場の目玉商品にされ、同様にカイワレも安く売られ、一般家庭に瞬く間に普及した。家庭では、サラダに混ぜたり卵とじやみそ汁などに使ったり。だが、手巻き寿司には細切りキュウリとともに利用されるなど、伝統的な和食由来の使われ方も受け継がれている。業務用が復活し、モヤシと一緒にスーパーへ直納される食材になっている。
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