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【知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ】
スウェーデン(2) ヘンプ繊維の断熱材でカーボンニュートラルを目論む
- NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 理事 赤星栄志
- 第70回 2023年09月25日
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スウェーデンでは2003年に、マリファナの主成分であるTHC濃度が0.2%以下のヘンプの栽培が可能になった。一方で、ヘンプ由来の機能性成分として注目されているCBD(カンナビジオール)製品については、19年の最高裁判所で「THCが含まれているCBDオイルおよびその他の製品は、スウェーデンでは違法」という判決が出た。これは、わずかでもTHCを含む痕跡があると、その製品は麻薬として扱われることを意味する。
20年6月にスウェーデン医薬品庁(MPA)が発行した通知を受けて、それまでCBD製品を食品や雑貨として販売していた2つの会社が同国から撤退した。欧州司法裁判所が20年にCBDは麻薬ではないと判断したものの、23年時点でもスウェーデン医薬品庁は、THCフリーのCBD製品であっても、食品ではなく医薬品に分類するという判断をしている。北欧のなかでも同国では、医療目的での大麻使用が未だに禁止され、嗜好品としての大麻使用率は2%前後で、ほかの欧州諸国の6%前後と比べて低いが、大麻が警察の取締対象だ。
20年6月にスウェーデン医薬品庁(MPA)が発行した通知を受けて、それまでCBD製品を食品や雑貨として販売していた2つの会社が同国から撤退した。欧州司法裁判所が20年にCBDは麻薬ではないと判断したものの、23年時点でもスウェーデン医薬品庁は、THCフリーのCBD製品であっても、食品ではなく医薬品に分類するという判断をしている。北欧のなかでも同国では、医療目的での大麻使用が未だに禁止され、嗜好品としての大麻使用率は2%前後で、ほかの欧州諸国の6%前後と比べて低いが、大麻が警察の取締対象だ。
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赤星栄志 アカホシヨシユキ
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク
理事
1974(昭和49)年、滋賀県生まれ。日本大学農獣医学部卒。同大学院より博士(環境科学)取得。学生時代から環境・農業・NGOをキーワードに活動を始め、農業法人スタッフ、システムエンジニアを経て様々なバイオマス(生物資源)の研究開発事業に従事。現在、NPO法人ヘンプ製品普及協会理事、日本大学大学院総合科学研究所研究員など。主な著書に、『ヘンプ読本』(2006年 築地書館)、『大麻草解体新書』(2011年 明窓出版)など。 【WEBサイト:麻類作物研究センター】http://www.hemp-revo.net
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