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特集

コントラクター成立の機械的条件
「量」から「質」へ、サービスの深化をめざして

【畦塗成形作業 畦塗り機】

 畦畔成形、いわゆる畦塗り作業は請負作業といわず、今の稲作の中で最も求められている機械ではないのだろうか。多くの水田で、畦の管理が不十分であるために、機械で踏み固めて排水不良になっているにもかかわらず、畦から水もれし、水管理すらできなくなっている水田も少なくない。その意味で、請負作業者のサービスの質を考えるなら、畦塗り機は極めて重要な機械だと思う。特に、現在の機械が、乾田状態で使える「畦叩き」の方式であるため、冬から春にかけての作業を作ることにもなる。

 メーカーは、(株)冨士トレーラー製作所が古くからの代表的メーカーであり、写真8は同社のゼロ―二 コンパス―一七という型式である。この型式の標準価格は五八万円。その他ヤンマー農機(株)でも製造している。

 (株)冨士トレーラー製作所=新潟県西蒲原郡吉田町法花堂字浦畑四一二 TEL.〇二五-九二-六六一一。

 ヤンマー農機(株)=大阪市北区茶屋町一-三二 TEL.〇六-三七二-一一一一。


【サイレージ調製作業 超高圧縮ビッグベーラー】

 ロールベーラの普及でかなり合理化されたとはいえ、サイレージ調整は刈り取りからベーラー、ハンドリング機器までの一揃いを個々の酪農家が保有し機械投資の負担が大きくなっている。そればかりでなく、少ない手間で限られた天候に作業を追われるため、調製サイレージの品質にも問題がでる。こうした環境の中で、餌作り(特に飼料調製)と飼養管理とが分業化、さらには調製されたサイレージを流通する可能性もある。

 我が国でも、ヨーロッパでのコントラクター向けに開発された「超高圧縮のビッグベーラ」を使用することで、それを事業化しようという人が出てきた。

 この機械はビコンジャパンが輸入している「超高圧縮ビッグベーラーHP一六〇〇」で、長さ一・六×幅一・二×高さ〇・七mというサイズの四角形の梱包を成形するもの(写真9)。この機械で成形する梱包は極めて圧縮密度が高いため、七〇%程度の高水分状態でも空気の混入が少なく二次発酵を抑えられるので、現在の機械化体系より天候に左右されにくく、稼働日数を高め、また高品質なサイレージ調製が可能になる。一日当たり一五~二〇haの作業ができる高能率機械であり、サイレージ調製のためのスタックの取り扱いもすべて機械処理。けん引するトラクタは一〇〇馬力級。この機械だけで二〇〇〇万円以上の機械であり、このほかベールハンドリング用の機械も別途必要になる。

 (株)ビコンジャパン札幌営業所=北海道千歳市北信濃七八二 TEL.〇一二三―二六―二四一一。

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