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田畑の「代表者選び」――サンプリング
断面調査が終わったら次は、分析する土のサンプルを取ることになるのだが、現実にはこのサンプリングが実にいい加減に行われている。
考えてみれば、耕土を一〇cmこと仮定しても、1反当たりで約一〇〇tの土ということになる。その全体の約一〇〇tの土の中から、サンプルとして取る土はたったの五〇〇gにしか過ぎない。そのことからも、その方法をよく考えないと、たとえ分析を精密に行っても、実状とかけ離れた結果が出てしまうことになる。
【●サンプリング地点の決め方】
圃場の中で、外部の影響を受けるようなところは避け、それ以外で基本的に五ヵ所選び採取して混合し、試料とする。場合によっては、一力所でもよい。
【●サンプリングの時期】
特に定まってはいないが、収穫直後か作物の生育後期が基本。施肥後は避ける。
【●試料の取り方】
土の表面の粗大有機物は取り除き、その下から柱状に採取する。この場合重要なのは、断面を調査し、上層と下層に分かれていたら、境から、上層と下層の試料とを分けて採取すること。手順としては、先に下層のサンプリング、次に上層を取ること。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
これなら分かる「土と肥料」の実践講座
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