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経営に女性あり

夢をふくらませる果物直売と加工品への取り組み

果物を直売し、加工品も手がける


 そんな農業に転換が余儀なくされた。四九年から五〇年にかけて、五ヵ月のあいだに夫の父と母が相次いで亡くなったのだ。二人ともガンであった。 

 「周りもひらけてきて牧場もできなくなってきたし、とにかく二町ちょっとある果樹を引き継ぐことで精一杯。剪定なんてぜんぜん分からなくて、人のやってるのを見ながら覚えていきました」

 節子さん夫婦が果樹に取り組み始めてから変わったのは、果物の種類が増えてきたことと、加工品の販売まで手がけるようになってきたことだった。

 先代は、ナシ、モモの単品を扱っていたが「直売は、いろいろな品が少しずつないと売れない」と、多品目に着手。今では、ブドウ、モモ、ナシの主力三品に加えて、ウメやクリ、リンゴ、プルーン、プラム、アンズ、イチジク、カキ、洋ナシ、キウイとほとんどの果物がある。

 買ってくれるのは、昔からのつきあいがあるご近所の人たちで、固定客が多いという。その人たちが、お中元や贈答などでも宅急便を利用する。

 それにしても、相当な量を直売だけで売り切るのだから、よほど自慢できる品質のものでなければ、生き残りは難しい。

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