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トラクタを使って作業する場合、必ずその踏圧によって耕盤ができることに、我れわれはもっと注意を払うべきだろう。しかも、この耕盤層には、プラウやロータリなどによってできる犂底盤と、トラクタ走行による踏圧によってできる硬盤層の二つがある。つまり、圃場には二重に土壌の硬い層ができるのである。
ゴムクローラトラクタの大きな特徴は、第一に走行による踏み固めが、きわめて小さいということである。機体重量を接地面積で割ったものが、その機械が地面を踏み固める接地圧である。クローラトラクタは、走行部がゴムクローラとなっているため接地面積が、一般の四輪トラクタに比べてたいへん広い。そのため、型式にもよるが、ゴムクローラトラクタ・MKシリーズの接地圧は、平均すると〇・一四kg/cm 2 ときわめて小さい。これは四輪トラクタの接地圧に比べて一〇分の一以下であり、人の足の接地圧より小さいのである。
第二の特徴は、けん引力がきわめて大きく、不整地での走行性がいいこと。これは、傾斜地やぬかるみなどでの走行をそもそも目的として開発されたクローラの真骨頂でもある。小さな接地圧で最大限のけん引作業を行う。しかも、ぬかるみなどでの走行でも、四輪トラクタのようにわだちを作らずに走行できるのである。これは、すでにコンバインやクローラ運搬車などで、読者の皆さんも体験ずみのことだろうと思う。
このけん引力の大きさは、次に紹介するサブソイラ作業などの時にも、クローラトラクタの特徴がいかんなく発揮される。4輪式トラクタの場合、トラクタのけん引力よりも機体荷重による耕盤層への負荷が大きくて、逆に踏み固めてしまい耕盤層を大きくしてしまうことが、多々あるのである。ゴムクローラの場合は、馬力当たりのけん引力の大きく、スリップすることなく、土を練り固めずにサブソイラ作業が可能となる。
基本的なゴムクローラトラクタの利点以外に、MKシリーズは操作性の点でもユーザーの要望を取り入れた改良がなされてきた。HST(油圧無段変速)駆動以外に、昨年は、作業機の水平制御装置を標準装備したクラスも登場した。
2 耕盤層を破壊し、適正な縦浸透を確保する
サブソイラ
スガノ農機(株)・松山(株)・川辺農研産業(株)
トラクタ走行で踏み固められた圃場には、確実に耕盤層ができる。不透水層である。
この不透水層が存在するからといって、水田内の水が排水されずに、結果的に深水管理かできるというものではない。水が縦方向へ浸透していくことによって、たん水中の酸素が根に供給され、分けつを促進し、根ぐされを防止するのである。稲の健全な生育にとって、適正な縦浸透の確保は不可欠なのである。その浸透速度(減水深)は、一日に一・五 cmといわれている。
この減水深が〇.五cm以下だとしたら、根は硫化水素などの有害ガスが酸化されずに、根は呼吸障害をきたして根ぐされが起こる。こういう水田には、耕盤を破砕して、排水不良を改善することが必要である。
ゴムクローラトラクタの大きな特徴は、第一に走行による踏み固めが、きわめて小さいということである。機体重量を接地面積で割ったものが、その機械が地面を踏み固める接地圧である。クローラトラクタは、走行部がゴムクローラとなっているため接地面積が、一般の四輪トラクタに比べてたいへん広い。そのため、型式にもよるが、ゴムクローラトラクタ・MKシリーズの接地圧は、平均すると〇・一四kg/cm 2 ときわめて小さい。これは四輪トラクタの接地圧に比べて一〇分の一以下であり、人の足の接地圧より小さいのである。
第二の特徴は、けん引力がきわめて大きく、不整地での走行性がいいこと。これは、傾斜地やぬかるみなどでの走行をそもそも目的として開発されたクローラの真骨頂でもある。小さな接地圧で最大限のけん引作業を行う。しかも、ぬかるみなどでの走行でも、四輪トラクタのようにわだちを作らずに走行できるのである。これは、すでにコンバインやクローラ運搬車などで、読者の皆さんも体験ずみのことだろうと思う。
このけん引力の大きさは、次に紹介するサブソイラ作業などの時にも、クローラトラクタの特徴がいかんなく発揮される。4輪式トラクタの場合、トラクタのけん引力よりも機体荷重による耕盤層への負荷が大きくて、逆に踏み固めてしまい耕盤層を大きくしてしまうことが、多々あるのである。ゴムクローラの場合は、馬力当たりのけん引力の大きく、スリップすることなく、土を練り固めずにサブソイラ作業が可能となる。
基本的なゴムクローラトラクタの利点以外に、MKシリーズは操作性の点でもユーザーの要望を取り入れた改良がなされてきた。HST(油圧無段変速)駆動以外に、昨年は、作業機の水平制御装置を標準装備したクラスも登場した。
2 耕盤層を破壊し、適正な縦浸透を確保する
サブソイラ
スガノ農機(株)・松山(株)・川辺農研産業(株)
トラクタ走行で踏み固められた圃場には、確実に耕盤層ができる。不透水層である。
この不透水層が存在するからといって、水田内の水が排水されずに、結果的に深水管理かできるというものではない。水が縦方向へ浸透していくことによって、たん水中の酸素が根に供給され、分けつを促進し、根ぐされを防止するのである。稲の健全な生育にとって、適正な縦浸透の確保は不可欠なのである。その浸透速度(減水深)は、一日に一・五 cmといわれている。
この減水深が〇.五cm以下だとしたら、根は硫化水素などの有害ガスが酸化されずに、根は呼吸障害をきたして根ぐされが起こる。こういう水田には、耕盤を破砕して、排水不良を改善することが必要である。
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