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特集

経営にパソコンを生かす
各種ソフト、ネットワークをさらいながらその活用を考える

 そこで、次に農業用ソフトについていくつか紹介してみましょう。現在、農業用ソフトは約一〇〇種が市販ソフトとして販売されています。農業用ソフトは、市販ソフト以外に試験場で研究の一環として作られたソフトや、普及員さんが農家に頼まれたり、地域農業振興の一環として作ったソフトなどがあります。試験研究機関や普及員さんが作ったソフトは、地域性がかなりあるので誰もが手に入れられるソフトとはいえません。そこで、どこでも誰もが手に入れられる市販ソフトについて、その中身や最近の特徴を次に書いてみましょう。


ソフトの概要

 パソコンに仕事を行わせる手順を書いたものがソフトウェアと書きましたが、ソフトウェアの種類に応じて、パソコンは様々な仕事ができます。一般的なソフトを見てもその種類は大変なもので、何万、何十万というソフトが開発されています。ワープロソフト、計算ソフト、財務管理や販売管理、お絵かきソフト、音楽ソフト、設計製図ソフト、ゲーム等々、考え方を形にしたのがソフトウェアというわけですから、ソフトウェアは人の想像力を試しているような気さえしてきます。

 農業の分野で考えてみると、ソフトは農業への考え方や、経営の考え方、作業の考え方などを凝縮してまとめたもの、考え方の固まりとさえいえるかもしれません。実際、農業のさまざまな場面でパソコンを使ってみよう、そのためのソフトを開発してみようということになった場合、ソフトの開発方針はそう簡単には決まらないでしょう。同じ作物を作っていても地域により、作型の違いにより、作業の仕方の違いにより手に入れたい情報は違ってきます。目的にあった情報を手に入れられるようにソフトを開発し始めたら、膨大な数のソフトの開発が必要になるに違いありません。

 もっとも、そうしたことは実際は不可能ですから、現在開発されている多くの市販農業用ソフトは、できるだけ一般的に使用できるよう工夫して作られています。さて、約一〇〇種類の農業ソフトが開発されていると書きましたが、この一〇〇種類のソフトもそれぞれが農業経営のある分野を担当する形で作られていますので、表1のように一一の分野に分けてソフト開発の動きを、私は観察しています。この中から、いくつかソフトを取り上げて内容や使い勝手などを見てみましょう。

 なお、ソフトを実際に使って、活用してみる際、自分の経営にそのソフトが活用できるのかどうか、近くに使用している人がいれば見させてもらうとか、最近はデモ版のソフトを出しているメーカーも増えてきたので、こうしたデモ版を取り寄せて、自分の経営にあっているかどうか、確かめてみることをおすすめします。


経営簿記ソフト

 農業経営簿記ソフトは、先にも書いたように農業でのパソコン利用を進めていく牽引車的役割をもっているとともに、使用する農家から見るとパソコン利用の入門ともなるソフトといえます。このため多くのソフトメーカーから、簿記ソフ卜が開発発売されています。表2は主要な簿記ソフトの一覧です。

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