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土と農業経営のための微生物大百科

微生物ってどんな生き物?

微生物の増殖条件(水・温度・栄養)


 人間の場合は水がなければすぐに死んでしまいますが、微生物はそれほどヤワな生き物ではなく、簡単には死にません。乾燥して干からびて死んでしまったようでも、水を与えられるとまた復活してきます。

 それは温度に対しても同じです。カビなどは高温に弱く、五〇~六〇度Cで死んでしまいますが、細菌や放線菌のなかには、なんと一〇〇度Cの高熱にも耐えられるものもいます。反対に温度がだんだん下がってきて、一〇度C以下になると活動は鈍くなりますが、〇度C以下になっても死ぬことはなく、温度が上かってくるとまた復活してきます。

 そして、復活して動き出す時に必要なのが食べ物、つまり栄養です。よく稲ワラを腐らせるためには窒素が必要だといいます。たしかに窒素は必要です。しかし、それよりも重要なのはエネルギー源となる炭素、つまり有機物なのです。微生物にとっての有機物とぱ、人間にとってのごはんであり、窒素は梅干しやタクアン程度のおかずなのです。彼らは、少ないおかずで沢山のごはんを食べられ、それで足りるという、実にお得な性格なのです。


好気性・嫌気性・条件的嫌気性


 さて、微生物というな。かなかしぶとくて、ずうずうしい彼らのことが少しは理解していただけたでしょうか。それではいよいよ微生物と酸素との関係についてお話ししましょう。

 微生物と酸素の関係は簡単にいうと、何でもありということなのです。つまり酸素が必要なものもいるし、逆に酸素があるとだめなものもいます。また、あってもなくてもどちらでもいいものも沢山いたりして、実にいいかげんな関係なのです。

 これを難しい言葉で言うと、好気性 (酸素が好き)、嫌気性(酸素が嫌い)、条件的嫌気性(どちらでもOK)、と言うのです。これは微生物にとってのエネルギーの獲得方法の違いであり、好気性は酸素を使って「呼吸」することでエネルギーを得、嫌気性は酸素なしで「発酵」によってエネルギーを得るということなのです。

 たとえばミクロの目で土の中をのぞいてみると、酸素のない所が意外に多く、そこに嫌気性の菌もたくさんいます。だいたい普通の場合、酸素のある時は好気性菌が活躍し、酸素がなくなると嫌気性菌が出てきて働きだすという具合に、ある程度共存して仲良く生活しています。

 お分かりいただけたでしょうか。まあ、だいたいこんなところが微生物の姿といったところでしょうか。このことを、イラストとしてまとめてみましたので、ご覧下さい。

 読者の皆様が少しでも微生物にたいして興味や関心を持っていただけたら幸いです。これからもこんな感じで微生物のことを紹介していこうと忠います。 次回は稲ワラなどの有機物の分解に微生物がどのようにかかわっているかを紹介します。

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